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S&T M3A1 グリースガン 海外製電動ガンの修理カスタムをさせて頂きました

お客さまよりご依頼頂きました商品につきまして修理カスタム対応をさせて頂きました。

・S&T M3A1 グリースガン 海外製電動ガン

ご依頼内容は『内部機構等のレストア、部品交換』でした。

ご依頼品の状況としましては『①動作するもののBB弾が飛ばず初速が異常に低く計測が出来ない状態』分解調査の結果『②中国製品につき内部駆動部品の耐久性が弱く損傷や劣化がある』『③チャンバーパッキンゴムが大きく変形しており内部で弾が詰まってしまう状態』でした。また外装につきまして『④セーフティ連動部品の摩耗が進みエジェクションポートカバーを閉じてもトリガーセーフティが掛かり難い不具合』も御座いました。

この度ご希望を頂きました内容を元に『全面的な改修』を実施『オーバーホールメンテナンス』『駆動系統/耐久/レスポンス向上』『外装不具合箇所の修理』『0.2g弾を用いて30~40m先まで安定して狙える実射性能を可能』にした『初速/飛距離、弾道性能向上』をご提案させて頂き修理カスタム製作を実施致しました。

S&T M3A1 グリースガン 海外製電動ガン 修理カスタム内容

ご依頼内容

『内部機構等のレストア、部品交換』

《詳細》

電動ガン、S&T社M3A1グリースガンの内部機構等のレストア、部品交換について依頼したい為にメールしました。

そちらの過去のブログ記事(https://repmart.jp/blog/st-m3a1-grease-gun-ww2-repair-custom/)を見たらレストア内容等が記載されていたため、

当方のM3もお願いしたく考えております。

ご依頼品の状況

①動作するもののBB弾が飛ばず初速が異常に低く計測が出来ない状態

②中国製品につき内部駆動部品の耐久性が弱く損傷や劣化がある

③チャンバーパッキンゴムが大きく変形しており内部で弾が詰まってしまう状態

④外装:セーフティ連動部品の摩耗が進みエジェクションポートカバーを閉じてもトリガーセーフティが掛かり難い不具合あり

《修理カスタムご提案内容》

(1) オーバーホールメンテナンス、駆動系統のカスタム整備

(2) レスポンス向上:トルク性能の高い国産『SPARK Inazumaカスタムモーター』搭載、モーターホルダー加工調整

(3) 初速性能の安定/耐久性向上:シリンダーヘッド緩衝ゴム補修修理、給排気性能の高い側面吸気ピストンヘッドへ交換、全金属歯ピストン交換、AOEダンパーゴム装着(ピストン位置の最適化)

(4) 集弾/飛距離/弾道性能の改善:インナーバレルチャンバーユニットメンテナンス チャンバーパッキンゴムを東京マルイ製へ交換

(5) ホップの効き具合改善:ホップ押しゴム交換、ホップアーム加工調整

(6) 外装修理:摩耗したセーフティ連動部品の補修修理

(7) 初速向上/初速調整【0.2g弾での調整】:ばね鳴りの少ない不等ピッチスプリングへ交換、適正ホップ時:95~90m/s(0.2gBB)の範囲内

修理カスタム製作のポイント

①メカボックス内部オーバーホール作業(分解部品洗浄)

②トルクタイプの国産SPARK INAZUMAモーターへ交換、モーターホルダー加工調整

③ロアーメカボックス:駆動系統カスタム整備【ギアシム調整、ベベルギア位置出し、モーターノイズ調整】

④初速性能の安定/耐久性向上:給排気性能の高いカスタムピストンヘッドへ交換、シリンダーヘッド緩衝ゴム補修修理、劣化したピストンを高耐久ピストンへ交換(全金属歯)

⑤AOEアジャスター装着 ピストン位置の最適化【耐久性向上/高負荷の低減/立ち上がり動作の改善】

⑥インナーバレルチャンバーユニット分解メンテナンス:変形したチャンバーパッキンを東京マルイ製へ交換

⑦ホップの効き具合改善:ホップ押しゴム交換、ホップアーム加工調整

⑧外装修理:摩耗したセーフティ連動部品の補修修理

⑨ボディへ分割式メカボックス(アッパー/ロア)を組み込み、本体組み上げ

⑩初速向上/初速調整【0.2g弾での調整】:メインスプリングをばね鳴りの少ない不等ピッチスプリングへ交換、適正ホップ時95~90m/s(0.2gBB)

⑪0.2g弾にて実射テスト/弾道検査

修理カスタム製作に使用したパーツ

■計:6点

・Retro Arms フルティースピストン 13.5枚歯 ¥3,400

https://repmart.jp/products/ra04732.html

・DCI GUNS 側面吸気ピストンヘッド 電動ガン用 POM ¥3,400

https://repmart.jp/products/ra02587.html

・GAW アジャストスペーサー AOE調整用 ¥820

https://repmart.jp/products/ra04071.html

・SHS 不等ピッチスプリング【M90】 ¥720

https://repmart.jp/products/th1011.html

・東京マルイ純正部品 チャンバーパッキンセット ¥352

・SPARK INAZUMAモーター ロング ¥5,200

https://repmart.jp/products/ra05035.html

修理カスタム作業内容

1)本体分解、内部状況調査

《ご依頼品外観:第二次世界大戦中アメリカ軍に採用されたサブマシンガンをモデルにした海外製電動ガン》

《発射機能はフルオートのみ》

《実銃同様スチールプレス製で製作されており重量は約3.1kgと高重量》

《マガジン装着ストック展開時:潤滑油を機械に挿す器具に似ている事から『グリースガン』の愛称で知られる》

《エジェクションポートカバーの開閉が可能:カバーを閉めると安全機能が働きトリガーを引いても発射動作は出来ない仕組み》

《指でダミーボルトをスライドさせるとホップ調整用レバーにアクセス可能》

《バッテリー収納:グリップの底ふたを開閉して内部へ収納》

《空間は狭く専用バッテリーが必要》

《動作状況の確認:動作するもののBB弾が内部で詰まり気味に発射されてしまう(初速計測不可)》

《本体の分解:ボディは実銃と同じく『トリガーガード』を外す事により分解が可能》

《トリガーガードは強力なテンションで本体へはめ込まれており取り外しは非常に困難》

《メカボックス連結用ネジが浮いている》

《トリガーとトリガーバーを取り外し》

《ねじ込み式銃身部取り外し:大きな円形の固定パーツにチャンバーが固定されている》

《チャンバーと連結しているホップレバー部品を外して分離》

《外す際にホップレバーの損傷に注意》

《取り外したインナーバレルチャンバーユニット》

《メカユニット固定ネジを外す》

《メカボックス固定ピンを抜く》

《メカボックスは上下2分割式タイプ:下側のロアーメカボックスを分離》

《ボディ内部:ダミーボルトユニットと上側のアッパーメカボックスを取り外し》

《モーターコネクター配線の取り外し》

《本体分解後》

《メカユニット外観:アッパーとロアーメカボックス、モーターユニットの3つで構成された異形な設計》

《可動部には汚れたグリスが硬化している》

《右側》

《異物が入り込んでいる》

《モーターユニット取り外し》

《スプリングガイドはQD式:メインスプリングの自由長が短いとピストンの前進スピードとセクターギアの回転タイミングが狂いピストンクラッシュを招いてしまう》

《アッパーメカボックス:給排気パーツを搭載》

《アッパーメカボックス内部》

《給排気パーツ類》

《グリスが硬化しておりピストンラック全体が削れ損傷》

《ピストンヘッドは気密が取れていない》

《シリンダーヘッドの緩衝ゴム部分が外れ分離している》

《ロアーメカボックス:ギアやスイッチを搭載》

《ギア周りもグリス汚れがあり:ギア3点の並びを見る限りギアの高さ調整(シム調整)が適切でない》

《このレバーがエジェクションポートカバー/ダミーボルトと連動してマイクロスイッチのON-OFF(トリガーセーフティ)動作を行う》

《ロアーメカボックス内部》

《ギアグリスは硬化している》

《マイクロスイッチ搭載》

《ギア3点異常無し ギア比は18:1標準トルク ◎セクターチップ搭載済み》

《分解部品検査》

2)メカボックス内部オーバーホール作業(分解部品洗浄)

3)トルクタイプのカスタムモーターへ交換、モーターホルダー加工調整

《使用部品:SPARK INAZUMAモーター ロング》

《高強度ピニオンギアを標準装備》

《モーターホルダー分解》

《モーター比較》

《組み換えの際にはモーター端子を同様に折り曲げる必要あり》

《端子を折ってしまわない様に注意》

《モーターの上下可動域を広げるため内部を加工》

《モーターホルダー組み上げ》

《タワーシャフトはぴったり収まり加工不要》

《モーターユニット完成》

4)ロアーメカボックス:ギアシム調整:ギア3点を円滑にドライブ出来る様調整

《外れている軸受けの再固定》

《接着固定後》

《ギアシム調整》

《メカボックスを閉じて回転動作のチェック:OK》

5)ベベルギア位置出し、モーターノイズ調整

《モーターピニオンギアとベベルギアの位置調整》

《ベベルギアとメカボックス間のクリアランス調整》

6)初速性能を安定させる給排気性能の高いカスタムピストンヘッドへ交換、シリンダーヘッド緩衝ゴム補修修理

7)劣化したピストンを高耐久ピストンへ交換(全金属歯)

8)AOEアジャスター装着 ピストン位置の最適化【耐久性向上、高負荷の低減、立ち上がり動作の改善】

《脱脂後外れた緩衝ゴムを接着剤で固定修理》

《接着固定後》

《使用部品:DCI GUNS 側面吸気ピストンヘッド 電動ガン用 POM》

《使用部品:Retro Arms フルティースピストン 13.5枚歯》

《使用部品:GAW アジャストスペーサー AOE調整用》

《ピストンヘッドは静音性の高いPOM材を使用:スプリング圧縮時の負荷を逃がすためスラストベアリングを内蔵》

《全金属歯高耐久Retro Armsピストン》

《セクターギア回転時に接触する3番目ラックをカット》

《ピストンユニット完成》

《側面の吸気ポートにより安定した初速を実現》

《ピストン位置を後方へずらしギアに掛かる高負荷を低減》

《セクターギア回転の際ピストンラックとの接触が無いかチェック》

9)AOE調整後セクターギアピックアップ歯の角度確認【耐久性向上、高負荷の低減、立ち上がり動作の改善】

《AOE調整後:セクターギアのピックアップ角度を調整、水平方向に負荷を逃がす事により立ち上がり動作を改善、駆動時の高負荷を低減》

10)アッパー/ロアメカボックス再組立て:グリスアップ、オイル注油

11)初速向上/初速調整:メインスプリングをばね鳴りの少ない不等ピッチスプリングへ交換、適正ホップ時 95~90m/s(0.2gBB)

《ロアーメカボックス:スイッチ連動カム部品にオイル塗布》

《ロアーメカボックス内部組み上げ》

《ロアーメカボックス完成》

《給排気性能のチェック》

《アッパーメカボックス内部組み上げ》

《使用部品:SHS 不等ピッチスプリング【M90】》

《メカユニット3点完成》

《合体》

《劣化したネジはステンレス製のネジへ交換修理》

《トリガー装着バッテリーを接続して可動テスト:動作OK》

12)インナーバレルチャンバーユニット分解メンテナンス:変形したチャンバーパッキンを東京マルイ製へ交換、ホップアップが掛かりすぎる不具合を修正

《ホップアームを浮かせた状態でホップ突起を確認》

《ホップアームが降りていないのに強力なホップが掛かってしまっている》

《チャンバーユニット分解》

《ホップアーム自体が直接パッキンゴムを押してしまい大きく変形》

《交換が必要》

《インナーバレル内清掃:汚れが溜まっており真っ黒》

《インナーバレル長:約200mm》

《使用部品:東京マルイ純正部品 チャンバーパッキンセット》

《信頼性の高い東京マルイ製》

《メンテナンス組み込み》

《ホップ調整の際アームの突起が突き出し過ぎない様に加工処理》

《ホップアーム加工後:押しゴムもマルイ製へ交換》

《ホップ突起形状のチェック:OK》

13)外装修理:摩耗したセーフティ連動部品の補修修理

14)ボディへ分割式メカボックス(アッパー/ロア)を組み込み、本体組み上げ

《ホップレバー部分へワッシャーを入れて動き難い様に調整》

《ダミーボルト内にアッパーメカボックスを組み込み》

《配線を本体内部へ這わせながら挿入》

《ロアーメカボックスを連結》

《本体の組み上げ》

《トリガー装着》

《エジェクションポートを閉じてもトリガーセーフティが掛からない》

《摩耗によってダミーボルトとトリガーロックプレートの接触が浅くロックが掛からない》


《摩耗した箇所》

《特殊な金属補強接着剤を盛って修理》

《ロックプレートを確実に押せる様に改善》

《エジェクションポート側のロック爪の微調整》

《エジェクションポートを閉じてトリガーロックが掛かる事を確認》

《トリガーガードを装着:完成》

■最終動作確認、約50mの距離で弾道検査、ホップアップ調整、初速計測チェックの後お客様へご返却となります。

■初速 【弾速測定器:ACETECHにて計測】

・適正ホップ時:94m/s(0.2gBB) サイクル数:16.8発/秒

※約50mの距離で弾道検査、ホップアップ調整をしています。【0.2g弾で調整/弾道検査済み】

※『東京マルイ 8.4v 1300mAh Mini-S ニッケル水素バッテリー』にて動作検査

※『東京マルイ BB弾 FINEST ファイネスト 0.2gBB弾』を使用し検査致しました。

※サイクル数の数値につきましてはご使用になられるバッテリー容量や状態により左右される為、あくまで参考値となります。

修理 カスタム担当者コメント

ご依頼頂きましたのは『S&T M3A1 グリースガン 海外製電動ガン』でした。上記14項目の作業と実射テストを実施致しました。修理カスタム後の初速は適正ホップ時94m/s(0.2gBB)、フルオート動作問題御座いません。正常にBB弾の発射動作が可能になりました。オーバーホールメンテナンス、駆動系統のカスタム整備/高耐久パーツ搭載により耐久性と動作性能が向上、カスタムモーター搭載によりフルオート時のサイクル数は約17発へ改善、駆動時の激しいメカノイズは低減し快適な発射動作へ改善しています。初速性能は94m/sへ大幅に向上、チャンバーパッキンゴム交換/ホップアーム加工調整により左右へのBB弾の散らばりは低減し40m先まで真っ直ぐ伸びる弾道となっております。【0.2g弾にてホップアップ調整/弾道検査済み】です。

ご依頼品に関しましては『現在生産されておらず再生産未定で入手困難なモデル』になります。『外装は実銃同様スチールプレス製で製作されておりコンパクトな見た目によらず重量は約3kgと重量感あり』『外観のみの観賞用モデルガンとしても楽しめる商品』にもなります。実射性能に関しましては海外製品という点もあり『弾が真っ直ぐに飛ばない』などの不具合があり箱出し状態でのご使用は厳しいのが難点です。異形な外観に合わせて内部は特殊な『上下2分割式のメカボックスを搭載』しており分解組立て難易度も非常に高い商品でもあります。修理カスタム作業では『駆動系統の再整備/高耐久パーツ/国産カスタムモーター搭載』『チャンバーユニット調整/国産チャンバーパッキンゴム搭載』を実施『動作性能の改善と0.2g弾における初速性能と実射性能を大幅に向上』させています。

この度はお客様よりご要望頂きました内容を元に具体的なご提案内容を提示させて頂き修理カスタム製作を実施納品させて頂きました。『オーバーホールメンテナンス』『駆動系統/耐久/レスポンス向上』『外装不具合箇所の修理』『初速/飛距離、弾道性能向上』により『全体的な性能を向上』『0.2g弾を用いて30~40m先まで安定して狙える実射性能』を誇るカスタムガンへ生まれ変わりました。末永くご愛用頂ければ幸いです。

弊社ではお持ち込みによる『電動ガン全般の修理、メンテナンス、カスタム』またカスタム完成品(コンプリートガン)製作を承っております。

ご依頼の際にお気軽にお問合せ下さい。

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