お客さまよりご依頼頂きました商品につきましてカスタム対応をさせて頂きました。
・KSC T6 TEG コンパクト 電動ガン
カスタムご依頼内容は『電子トリガーシステム搭載によるトリガーレスポンス性能の向上』でした。
同時にカスタムモーターへ変更、11.1vリポバッテリーでの動作ご希望とのご依頼頂きましたので、今回、電子トリガーユニットの導入とメカボックス内部を11.1v仕様で駆動出来る様カスタム製作を実施致しました。
KSC T6 TEG コンパクト 電動ガン カスタム内容
カスタムご依頼内容
2)レスポンス性能向上②:カスタムモーター搭載
3)11.1vリポ仕様化:高電圧リポへ対応出来る用内部仕様をカスタム
カスタム製作のポイント
①高電圧リポへ対応出来る様内部仕様をカスタム
【セクターギアカット加工・フルスティール歯ピストン交換・ピストンヘッド加工/AOEアジャスター装着・給弾タイミングの変更】
②AOE調整:セクターギアピックアップ歯の角度修正
【ピストン位置の最適化・ピストン破損対策・ドライブ時の負荷軽減・立ち上がり動作の改善】
③ギアシム調整:ギア3点を円滑にドライブ出来る様調整
④ベベルギア位置出し・モーターノイズ調整
⑤モーターをカスタム品へ交換【マルイ サマリウムコバルトモーター】
⑥セクターカットに合わせスプリング交換・初速調整
⑦内部仕様の確立後全て再分解・メカボックス内部オーバーホール
⑧陽炎8型改 電子トリガーシステム組み込み【トリガー・セレクター加工】
⑨再組立て、グリスアップ、オイル注油、配線加工・結線、不具合箇所の修正、ヒューズ交換
カスタム製作に使用したパーツ:計6点
・陽炎8型改 電子トリガーシステム QRF/T6/ストラックTEG用 【お客様持ち込み品】
・東京マルイ サマリウム コバルトモーター ¥11,600
https://repmart.jp/products/m77018.html
・Retro Arms フルティースピストン ¥1,580
https://repmart.jp/products/ra04732.html
・GAW アジャストスペーサー AOE調整用 ¥820
https://repmart.jp/products/ra04071.html
・SPARK industries 等ピッチスプリング M120 ¥780
https://repmart.jp/products/ra05031.html
・EAGLE RACING ミニコネクター ¥200
https://repmart.jp/products/eag001068.html
カスタム作業内容
1)高電圧リポへ対応出来る用内部仕様をカスタム
【セクターギアカット加工・フルスティール歯ピストン交換・ピストンヘッド加工/AOEアジャスター装着・給弾タイミングの変更】
《メカボックス内部》
《ギアは純正スチールギア(18:1)を使用》
《セクターギアカット加工》【回転数向上によるギアクラッシュ防止】
《前後合わせ3枚カット》
《純正ピストンユニット》
《ヘッドは純正品を使用》
《使用部品:GAW アジャストスペーサー AOE調整用》
《使用部品:Retro Arms フルティースピストン》
《アジャスターの装着が出来る様ピストンヘッドを加工》
《ネジロックで固定》
《カスタムピストンユニット完成》
《セクターカットに伴うタペットプレート給弾タイミングの変更》
【セクター歯減によりピストン前進とタペット閉鎖タイミングにズレあり】
《タペットカット加工》【ピストン前進とタペット閉鎖タイミングを合わせる】
2)AOE調整後セクターギアピックアップ歯の角度確認【ピストン破損対策・ドライブ時の負荷軽減・立ち上がり動作の改善】
《ピストンを水平方向にドライブ・負荷を逃がす状態》
3)ギアシム調整:ギア3点を円滑にドライブ出来る様調整
4)ベベルギア位置出し・モーターノイズ調整
5)モーターをカスタム品へ交換【マルイ サマリウムコバルトモーター】
《純正モーター》
《使用部品:東京マルイ サマリウム コバルトモーター》
6)セクターカットに合わせスプリング交換・初速調整
《使用部品:SPARK industries 等ピッチスプリング M120》
7)駆動条件の確立後再分解・メカボックス内部オーバーホール作業(分解部品洗浄)
《洗浄後外れている軸受けを接着・再固定》
8)陽炎8型改 電子トリガーシステム組み込み【トリガー・セレクター加工】
《製品本体と仕様書・補足説明書等》
《電子基盤製品・コネクタ等》《電子トリガーシステム》
《メイン基盤の上にFET基盤が接続されている》
《セレクタープレートへ光センサー検知用アルミシールを貼った際、当たりが出て剥がれない様エッジの面取り加工》
《メイン基盤・配線取付け》
《基盤固定はネジ1本のみ、セクターカムの検知は物理センサー》
《トリガーに光センサー検知用アルミテープを張る》
《トリガー取付け》
《メカユニット内部完成》
《光センサーを汚さない様飛散しない粘度のグリスを使用》
9)再組立て、グリスアップ、オイル注油、配線加工・結線
《配線加工・結線》
《メカボックス完成》
《モーター搭載》
《レシーバー組み上げ》
10)接触の悪いバッテリー接続コネクタを新品へ交換
《端子が直ぐに抜けて接触が悪くなる》
《端子・コネクタを交換》
11)ヒューズ交換 20A→30A
《30Aヒューズへ交換》
《結線完了》
■最終動作確認、約30mの距離で弾道検査、ホップアップ調整、初速計測チェックの後お客様へご返却となります。
■初速 【弾速測定器:X3200 MK3にて計測】
・カスタム前 適正ホップ時 91m/s(0.2gBB)
・カスタム後 適正ホップ時 93m/s(0.2gBB)
※約30mの距離で弾道検査、ホップアップ調整。0.2g弾で調整済み。
修理・カスタム担当者コメント
ご依頼頂きましたのはKSC T6 TEG コンパクト 電動ガンでした。
内部パーツの組み換え・加工・各部セッティングを行い11.1vリポでの駆動が出来る様カスタム済み、耐久性能が向上しております。
元々耐久性の高いパーツはそのままに、高電圧での駆動時ギアがクラッシュしない様セクターギアカット加工・強度の弱いピストンを高耐久品へ交換・AOE調整による立ち上がり動作の改善・給弾タイミングの修正・カスタムモーターへ交換等、駆動系統はフルカスタム製作となりました。
全ての駆動条件が整い最後に電子トリガーシステムを導入、最終調整致しました。
電子トリガーシステム+11.1vリポ化によりトリガーレスポンス、セミ・フル駆動時の動作性能が格段に向上しています。カスタム前後の初速は特段変化無く、適正ホップ時90m/s(0.2g)以上出ており初速安定しています。KSC独自のスプリングガイド収縮による初速調整機能もそのまま生かしていますのでレギュレーションに合わせた初速調整が可能となっております。
セレクターとトリガー操作でプリコック動作やバースト射撃等、多彩なプログラム設定が可能になります。ご注意としまして電子トリガーの為物理セフティが撤去された事によりセレクターがセーフティ状態でトリガーを引けてしまいます。慣れるまで多少の違和感が御座いますが発射動作はしませんのでご安心下さい。
今回、『駆動系チューン』+『電子制御チューン』の2種が混合する複雑なカスタム製作となりました。この為①『駆動系チューン』を完全に確立した後、最終的に②『電子制御チューン』を導入する形にてカスタム施工致しました。
カスタム施工を分割した理由としまして、①+②を全てまとめてカスタムし組み上げ後に再調整が必要になった際、『何が不具合の原因なのか』特定が非常に困難になります。また、電子トリガーシステムを導入した後の度重なる分解・再調整は更なるセンサー周りの不具合を誘発する事にもなります。
手間ではありますが、駆動系統と電子制御系統が混在するカスタム製作を行う場合は『駆動系チューン』を確立した後『電子制御チューン』の導入をお勧め致します。高額な電子トリガーシステムの本来の性能を引き出す為にも弊社では上記手順を踏んでカスタム施工させて頂いております。
弊社では電動ガン全般の修理・メンテナンス・カスタムが可能です。
ご依頼の際にお気軽にお問合せ下さい。