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ICS Daniel Defense MK18 COYOTE S3 海外製電動ガンの修理、カスタムをさせて頂きました【電子トリガーユニット交換/オーバーホールメンテナンス/駆動系統カスタム整備】

お客さまよりご依頼頂きました商品につきまして修理、カスタム対応をさせて頂きました。

・ICS Daniel Defense MK18 COYOTE S3 海外製電動ガン

修理のご依頼内容は『モーター配線断線後、配線を繋いで修理したもののバッテリー入れても動作しない、メカボックスのスイッチ部分のLEDがつかない』とのご依頼でした。

分解調査の結果、故障原因はメカボックス内部に搭載されている電子トリガーコントロールユニットの物理センサーが破損』している事が原因でアッパーメカボックス(シリンダーユニット)内部の『タペットプレート』と呼ばれる給弾を行う部品が変形している状態でした。その他『ロアーメカボックス(ギアユニット)内部にもお客様ご自身によるカスタム(セルフカスタム)による不具合(トリガースプリングの外れ、シム調整間違い』が御座いました。

この度故障箇所の修理に加え内部のオーバーホールメンテナンス、駆動系統のカスタム整備を行い修理カスタム対応を実施致しました。

ICS Daniel Defense MK18 COYOTE S3 海外製電動ガン 修理 カスタム内容

修理ご依頼内容

『モーター配線断線後、配線繋いで修理したもののバッテリー入れても動作しない、メカボックスのスイッチ部分のLEDがつかない』

故障原因

メカボックス内部に搭載されている『電子トリガーコントロールユニット』の物理センサーが破損している事が原因でまた、『タペットプレート』と呼ばれる給弾を行う部品が変形している状態

その他『電子トリガーパワーユニット』の配線断線による補修跡、ロアーメカボックス内部にも不具合がありお客様ご自身によるカスタム(セルフカスタム)による破損と思われる

《現在の不具合箇所》
・『電子トリガーコントロールユニット』の物理センサーが破損
・『電子トリガーパワーユニット』の配線断線による補修跡あり
・ロアーメカボックス(ギアユニット)内部のトリガースプリングの掛け違い
・ロアーメカボックス(ギアユニット)内部のギア3点シム調整が適切でない(大量のシムが入っている)

カスタムご希望内容

・ギアシム調整、モーターピニオン位置調整等の駆動系統カスタム整備
・ばね鳴りの少ないメインスプリングへ交換

修理、カスタムのポイント

①ロアー/アッパーメカボックス内部オーバーホール作業(分解部品洗浄)
②ロアーメカボックス(ギアユニット):駆動系統のカスタム整備【ギアシム調整、ベベルギア、モーターピニオン位置出し】
③ロアーメカボックス(ギアユニット):損傷している『電子トリガーコントロールユニット』と『電子トリガーパワーユニット』を新品へ交換
④ロアーメカボックス(ギアユニット):電子制御基盤を汚さない特殊グリスを駆動部へ塗布、再組立て
⑤アッパーメカボックス(シリンダーユニット):シリンダー内で前後動作の悪いピストンヘッドOリングを接触抵抗の少ないカスタムOリングへ交換【ピストンクラッシュ対策】
⑥アッパーメカボックス(シリンダーユニット):破損しているタペットプレートを新品へ交換
⑦インナーバレルチャンバーユニット分解メンテナンス:ホップ突起が左右に歪む不具合を調整
⑧駆動時にばね鳴りの少ない不等ピッチスプリングへ交換、初速調整 適正ホップ時:95~90m/sの範囲内 【0.2g弾での調整】

修理 カスタム製作に使用したパーツ

■計:5点
・MA-531 ICS CS4(M4)/CXP SSS.III 電子トリガーコントロールユニット ¥4,700

・MA-532 ICS CS4(M4)/CXP SSS.III 電子トリガーパワーユニット ¥6,347

・MC-02 CS4(M4)/CXP/CES(MP5) タペットプレート ¥506

・SPARK industries 不等ピッチスプリング M90 ¥860
https://repmart.jp/products/ra05027.html

・GAW 電動ガン用 FRUS-Oリング ¥580
https://repmart.jp/products/ra14327.html

修理 カスタム作業内容

1)本体分解、故障原因調査
《ご依頼品外観:Daniel Defence社 正式ライセンス商品

《アッパーレシーバー部とロアレシーバー部がテイクダウン分解された状態》《刻印入りのレイルハンドガード》
《美しい仕上がり》《EMG ZETA ストックを搭載》
《本体分解:アッパーレシーバー部とロアレシーバー部を分離》《給排気ユニットを搭載したアッパーメカボックス》
《故障箇所:タペットプレートが変形している、恐らくロアレシーバー部と結合する際に接触して変形したと思われる》
《給排気ユニットを搭載したアッパーメカボックスを取り出し》《アッパーメカボックス:給排気ユニット、メインスプリングを搭載》
《ピストンと連動するダミーボルトが付属》
《QD式スプリングガイド搭載によりメインスプリングの脱着が容易》
《アッパーメカボックス分解》
《変形したタペットプレート、交換が必要》
《給排気パーツ類》
《フル金属歯ピストン搭載》
《故障箇所:ピストンラックとセクターギアとの接触痕あり、ピストンクラッシュが発生している》
《分解部品検査》
《ロアレシーバーユニット》
《EMG ZETA 20° バーティカルグリップを搭載、垂直形状で握り易い》
《グリップ内部:配線が補修されている
《故障箇所:配線状態が良くなく『電子トリガーパワーユニット』を含めた交換が必要》《ICS純正モーター》
《モーターピニオンギアに損傷無し》
《モーターブラシも大きく減っていない》
《一度組み直してバッテリーを接続したものの本来点灯するスイッチ部のLEDが点灯しない》
《トリガーを引いてもスプリングテンションを感じられない》
《バッファーチューブ周り分解》
ロアーメカボックス:ギア、電子トリガーシステムを搭載》
《右側》《左側》《故障箇所:電子トリガーコントロールユニット上にあるセレクタープレートを検知する物理センサーが破損している》
《ロアーメカボックス分解》
《故障箇所:トリガースプリングがトリガーに掛かっていない》
《電子トリガーコントロールユニット(下)と電子トリガーパワーユニット(上)を分離》
《トリガーを検知する物理センサーに異常無し》
《本体より取り外した『電子トリガーコントロールユニット』と『電子トリガーパワーユニット』》《故障箇所:セレクタープレートを検知する物理センサーが破損しており『電子トリガーコントロールユニット』の交換が必要》
《故障箇所:ギアとメカボックス間に純正以外のシムが多数組み込まれており、セルフカスタムによる調整を試みたと思われる》
《分解部品検査》

2)ロアー/アッパーメカボックス内部オーバーホール作業(分解部品洗浄)

3)ロアーメカボックス(ギアユニット):ギアシム調整:ギア3点を円滑にドライブ出来る様調整《メカボックスケースを閉じて回転動作のチェック》
4)ロアーメカボックス(ギアユニット):ベベルギア位置出し、モーターノイズ調整
《グリップとモーターを仮組み》
《エンドベルのネジを回してモーター高さの調整》
《モーターピニオンギアとベベルギアの位置調整》

5)ロアーメカボックス(ギアユニット):損傷している『電子トリガーコントロールユニット』と『電子トリガーパワーユニット』を新品へ交換
《既存の『電子トリガーパワーユニット』を保護しているプラスチックカバーを外す》
《使用部品:MA-532 ICS CS4(M4)/CXP SSS.III 電子トリガーパワーユニット》
《交換用の『電子トリガーパワーユニット』に保護カバーは付属しない》
《外した保護カバーの取付け》
《取付け後》
《使用部品:MA-531 ICS CS4(M4)/CXP SSS.III 電子トリガーコントロールユニット》
《こちらも保護カバーは付属しない為、既存のカバーを外して取付け》
《取付け後》
《メカボックスへ搭載》
《セレクタープレートと物理センサーの接触動作を確認、OK》

6)ロアーメカボックス(ギアユニット)再組立て:電子制御基盤を汚さない特殊グリスを駆動部へ塗布、再組立て
《メカボックス内部完成》

《ロアーメカボックス完成》
《ロアレシーバー部組み上げ:バッテリーを接続してスイッチ部のLEDが点灯するか確認
《無事にLEDが点灯》
《トリガーを引くとギアも正常に回転しており動作問題無し》
《細かい調整:セレクターの検知が良くない為セレクタープレートを加工調整》《バッファーチューブ組み上げ》
《ロアレシーバー部完成》

7)アッパーメカボックス(シリンダーユニット):シリンダー内で前後動作の悪いピストンヘッドOリングを接触抵抗の少ないカスタムOリングへ交換(ピストンクラッシュ対策)
《使用部品:GAW 電動ガン用 FRUS-Oリング》
《ピストンユニットが自重で落下しない:純正ピストンヘッドOリングの外径が大きくシリンダー内での抵抗が大きい為、ピストンの前後動作が悪く回転したセクターギアと接触(ピストンクラッシュ)してしまう》
《セクターギアとの接触痕》
《左:純正 右:カスタムOリング ※外径が小さくシリンダー内での前後動作の際抵抗が少なくピストンクラッシュの発生を予防》
《Oリング交換後》《ピストンユニットは自重で落下、OK》

8)アッパーメカボックス(シリンダーユニット):破損しているタペットプレートを新品へ交換
《使用部品:MC-02 CS4(M4)/CXP/CES(MP5) タペットプレート》
《ICS製品専用品》
9)アッパーメカボックス再組立て:グリスアップ、オイル注油、ダミーボルト連動部メンテナンス
《ダミーボルト連動部グリスアップ》
《給排気性能のチェック》
《アッパーメカボックス内完成》
《ダミーボルト取付け》
《アッパーメカボックス完成》

10)駆動時にばね鳴りの少ない不等ピッチスプリングへ交換、初速調整 適正ホップ時:95~90m/sの範囲内 【0.2g弾での調整】
《使用部品:SPARK industries 不等ピッチスプリング M90》
《メインスプリング組み込み》

11)インナーバレルチャンバーユニット分解メンテナンス:ホップ突起が左右に歪む不具合を調整
《チャンバーユニットは金属製》
《インナーバレルがチャンバー内で回転してしまう》
《インナーバレルがチャンバー内で動いてしまう為、ホップ突起が歪んでいる》《チャンバーユニット分解》《押しゴムは金属製でHホップ(ひょうたん型)》《メンテナンス、組み上げ》
《最後にインナーバレルが回転しない様シールテープを巻いてチャンバーを固定》
《ホップ突起形状のチェック》
《インナーバレルチャンバーユニット完成》
《本体の組み上げ:アッパーレシーバー部とロアレシーバー部の連結:上下のレシーバを閉じて完成》
《アッパー部をロアレシーバー部へ閉じる際には『一度セミポジションでトリガーを引いてセクターギアを画像の位置に回転させた後に閉じないとタペットプレートが変形する』為注意が必要》

■最終動作確認、約30mの距離で弾道検査、ホップアップ調整、初速計測チェックの後お客様へご返却となります。
■初速 【弾速測定器:ACETECHにて計測】
・ノンホップ時:94m/s(0.2gBB) 適正ホップ時:95m/s(0.2gBB)

※約30mの距離で弾道検査、ホップアップ調整【0.2g弾】で調整済み
※7.4v 1400mAh 30C リポバッテリーにて動作検査
※東京マルイ ベアリングバイオ 0.2gBB弾を使用し検査致しました。

修理 カスタム担当者コメント

ご依頼頂きましたのは『ICS Daniel Defense MK18 COYOTE S3 海外製電動ガン』でした。上記11項目の作業を実施致しました。ロアー/アッパーメカボックス内部オーバーホール作業後、ロアーメカボックス(ギアユニット)ギアシム調整、モーターの位置出し等各部再整備、損傷している『電子トリガーコントロールユニット』と『電子トリガーパワーユニット』を新品へ交換、電子制御基盤を汚さない特殊グリスを駆動部へ塗布を行い再組立て致しました。アッパーメカボックス(シリンダーユニット)につきましては、シリンダー内でピストンヘッドOリングの前後動作が悪くピストンクラッシュが発生していた為、接触抵抗の少ないカスタムOリングへ交換致しました。破損しているタペットプレートを新品へ交換後グリスアップ、オイル注油、ダミーボルト連動部メンテナンスを行い組み上げ済みです。

インナーバレルチャンバーユニット分解メンテナンスを行い、インナーバレルがチャンバーユニット内で回転してしまいホップ突起が左右に歪む不具合が御座いましたのでインナーバレルが回転しない様に調整を行い組み上げ致しました。駆動時にばね鳴りの少ない不等ピッチスプリングへ交換、適正ホップ時95~90m/sの範囲内へ初速調整致しました。

修理後の初速は適正ホップ時95m/s(0.2gBB)、セミ/フルオート発射動作、ダミーボルト連動動作問題御座いません。内部オーバーホール再整備と駆動系統のカスタム整備によりセミオートプリコック射撃時の立ち上がり動作、レスポンスが改善、激しい異音は無くなり駆動時のばね鳴りとメカノイズも低減しています。プリコック動作(ピストンの後退保持)によりピストン前進時の打撃音は多少御座いますが可能な限り射撃音を低減しています。チャンバーユニットの再調整により左右へのBB弾の散らばりは低減し30m先まで真っ直ぐ伸びる弾道となっております。【現在0.2g弾】にてホップアップ調整済みです。

この度のご依頼品の故障につきましては、通常使用による故障ではなく『お客様ご自身によるカスタム(セルフカスタム)による破損』と思われます。電子トリガーを搭載した電動ガン製品におかれましては、電子基盤上に小さい物理センサーなどが搭載されており作業時に注意をしないと損傷する恐れが御座います。また、製品ごとに正しい組立て/分解方法があり間違った分解/組立て方を行うと内部部品や電気配線の破損を招きます。昨今のエアソフトガンは本体価格が非常に高額な為、これ以上の出費をなるべく抑えたく『修理やカスタムに関しては専門のショップ様へご依頼は行わずご自身にて作業を試みる』お客様が多い様に見受けられます。電動ガン製品におかれましては『機械部品のみならず電気/電子部品の搭載が当たり前』となっており、『ひと昔前の電動ガンとは比べ物にならない程技術難易度が増して』います。つきましては『修理カスタムを専門に行っているショップ様へ一度ご相談』を頂いた方が確実ですのでご自身で作業を実際に行う前にご検討頂ければ幸いです。

弊社では電動ガン全般の修理、メンテナンス、カスタムが可能です。
ご依頼の際にお気軽にお問合せ下さい。

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