お客さまよりご依頼頂きました商品につきまして修理対応をさせて頂きました。
・ASG CZ スコーピオン EVO3A1 海外製電動ガン
故障内容はバッテリーを繋いで最初は動作するものの、その後はエラーランプ(赤)が点灯して動作しないとのご依頼でした。
現品を確認した所、ご申告通りの症状が発生しておりメカユニット内部調査の結果、ECU基盤の故障と判断しました。
今回、故障箇所の部品交換・オーバーホール作業にて修理となりました。
ASG CZ スコーピオン EVO3A1 海外製電動ガン 修理内容
故障状況
バッテリーを繋いで最初は動作するものの、その後はエラーランプ(赤)が点灯して動作しない
修理内容
1)メカボックス内部オーバーホール作業(分解部品洗浄)
2)ギアシム調整にてギア3点を円滑にドライブ出来る様調整
3)モーターノイズ調整：ベベルギア位置出し
4)ピストンOリングの劣化、気密漏れあり カスタム品へ交換
《使用部品：GAW FRUS-Oリング》
5)タペットプレートの張り出し(セクター軸との当たり)加工・修正
《セクター軸とタペットが干渉している：このままの状態で使用しているとタペットが折れる可能性有り》
《削って加工・調整》
《調整後は張り出し無し》
6)既存のECU、FET基盤を最新型のECU基盤へ変更(最新型は一体型でECU基盤一枚のみ)
《既存のECU基盤》
《表面にセンサーが3箇所あり》
《既存FETデバイス：下》
《FETデバイス表面》
《最新型のECU一体型基盤：バッテリー接続コネクタはT型ディーンズ仕様》
《表面のセンサー数は変わらず》
《異物混入や破損防止の為、プラスチックで表面をモールドし保護》
《セクターギアのカムが当たる部分に物理センサーが追加、この為カットオフレバーが不要になります》
《メカボックスへ固定》
7)再組立て、グリスアップ、オイル注油、スイッチ接点グリス塗布
《組立て後》
8)インナーバレル、チャンバーユニット清掃・注油
9)レシーバー組み上げ
■最終動作確認、約30mの距離で弾道検査、ホップアップ調整、初速計測チェックの後お客様へご返却となります。
■修理後の初速 【弾速測定器：X3200 MK3にて計測】
・ノンホップ時 96m/s(0.2gBB) 適正ホップ時 96m/s(0.2gBB)
※約30mの距離で弾道検査、ホップアップ調整。0.2g弾で調整済み。
修理・カスタム担当者コメント
今回ご依頼頂きましたのはASG CZ スコーピオン EVO3A1 海外製電動ガンでした。
本ロットの電子制御は『ECU』と『FET』2枚の基盤で構成されており、当初はFETのみ新品へ交換し修理対応を行いましたが故障症状は改善されませんでした。結果として『ECU基盤の故障』と判断致しました。
お客様へ修理状況をご相談し今回、11.1vリポバッテリー対応の最新基盤へ変更する事となりました。現在流通している最新ロットに搭載されている一体型ECU基盤(2020年度モデル)です。旧ロットと比較し以下の変更点が御座います。
①11.1Vリポバッテリーの出力(C数)が高い、低いに関わらず電子制御基盤側で一定した出力にて動作させる為、C数の高いバッテリーを使用した際のギアクラッシュを防ぐ設計。
②TSCP(短絡防止機能)が本ECUには備わっており、回路やメカユニットにダメージを及ぼし得る「過負荷」や「ショート」を常時モニターし、それらの電気的異常が検出されると回路は即座に通電を遮断して回路およびメカユニットを保護。
③ECU回路自体を一体型の閉寒筐体に収めることで砂塵等からECU回路を物理的にも保護。基盤の劣化や汚濁を抑制して、ECUが常に最高のパフォーマンスを維持し続ける構造。
④本ECUは性能を最大限に引き出す為バッテリー接続コネクタがT型
メカボックス内部の全てのパーツを取り外し洗浄・組立て・オイル注油・グリスアップを致しました。同時にピストンOリングが劣化し気密漏れが御座いましたのでカスタム品のOリングへ交換、海外製特有のタペットプレートの張り出し箇所を加工・修正致しました。インナーバレル・チャンバー周りも分解し清掃済みです。
動作検査にて初速は90m/s台、セミ・3点バースト・フル・オートストップ機能問題御座いません。11.1vリポバッテリーでも非常に快調な動作を実現しております。バッテリーを接続すると以前はビープ音がしていましたが、今回よりモーターが『ブブッ』と振動するのみとなります。
弊社では国内/海外製電動ガンの修理・メンテナンス・カスタムが可能です。
ご依頼の際にお気軽にお問合せ下さい。
