シューティンググラスの基礎知識
拳銃は撃つ場合は腕を伸ばし、顔から離して発射することが一般的です。
しかし、散弾銃とライフルは肩で保持され、目に近い位置で発射します。
そのため、散弾銃やライフルで、ハンティングやクレー射撃を楽しむために、目の保護は不可欠です。
火薬の発火で起こる衝撃、チリなどから目を保護するために細心の注意を払うことはもちろんですが、目を保護するシューティンググラスを着用することが重要です。
保護具としての要素が強いシューティンググラスですが、ドライブやツーリング、スポーツでのご使用にもご使用いただけます。
各部名称早わかり
シューティンググラスの構成パーツと名称です。
パーツの構成図
レンズについて
シューティンググラスに使われているレンズ素材は、現在ほぼ全てポリカーボネイトというプラスチックの一種です。
もっとも普及しているレンズ素材、ポリカーボネイト
ポリカーボネイトは航空業界が宇宙で使用するために開発し、警察で使われる防護盾や、航空機、防弾窓の材料にも使われています。
ポリカーボネート製のレンズは、素材自体がガラスやプラスチックよりも軽量で、かつ薄くても強度があるため、サングラスを軽量化することが可能、掛け心地と快適さが向上します。
また、ポリカーボネイト素材そのものにUVカットの効果があり、人体にダメージを与える可能性のある有害光線の99%以上カットすることができます。
当店が販売するシューティンググラスは全て、有害紫外線を99.9%以上カットします。
防弾基準をクリアしたバリスティックレンズ
バリスティックレンズとは、素材の名称ではなく、弾道安全基準をクリアしたレンズの総称で、通常のポリカーボネイト製のシューティンググラスと比べ、耐衝撃性能にすぐれています。
バリスティックアイウエアとして認定されるためには、米軍規格では(640フィート/秒で)0.15口径まで、ゴーグルでは550~560フィート/秒で22口径の衝撃に耐えなければなりません。
規格には米軍規格(MIL-PRF-31013)、欧州規格(EN166、169、170&172)米国の民間規格(ANSI Z87.1 2010)があり、クリアしたアイウエアのみ、バリスティックアイウエアと認定されます。
代表的なバリスティックレンズに、ESS製の2.4mmバリスティックレンズ(ハイ-インパクト ポリカーボネイト レンズ)や、5.11タクティカルシリーズ製のセレナイトTMポリカーボネイトレンズがあります。
- バリスティック・アイウエアを提供しているブランド
- ESS バリスティックレンズを採用した高品質なシューティンググラスは、各国の軍隊で使われています。
- 5.11タクティカル サングラス製品を、アメリカのブランドWileyXと技術提携し、共同開発しています。
鼻あて(パッド、ノーズピース)
シューティンググラスのノーズピースで一般的な素材はシリコンゴム製の取り外しできるタイプでもっとも普及しています。
ハンティング、スポーツや作業など、汗をかいたり汚れたりしても、シリコンゴムは滑りにくく、かつ取り外しも容易なため、手入れも簡単にできるのも利点です。
テンプル(つる)
テンプルは一般的に長さの変更できない固定式です。
テンプルの長さを何段階かに変えることのできるスライド調整タイプも発売されています。
- つるの長さ調整できるシューティンググラス
- S&W マグナムシリーズ
ブリッジ
サングラスでは、左右のレンズをリムで囲い、ブリッジでつないだ一般的な構造が一般的です。
動くターゲットを左右、上下に目で追う射撃では、ブリッジが無く、左右のレンズが一体となった構造のシューティンググラスも好んで使用されています。
丁番(ヒンジ)
ヒンジは智(ヨロイ)とテンプルをつなぐパーツで、折れ曲がる構造になっていて、折り畳むことでケースなど収納しやすくします。
また、ヒンジにバネの付いたバネ丁番タイプは、掛けやすくテンプルのあたりがソフトなので掛け心地に優れているのが特徴です。
シューティンググラスの売れ筋ランキング
シューティンググラスの選び方
レンズカラーで選ぶ
レンズカラーの違いで対象物のコントラストや青色光の除去、ぎらつきを抑えたり、視界が明るくなったりと、シューティンググラスの特性がほぼ決まります。
天気や背景など状況に合わせて使えるように、常に数種類のレンズカラーを用意しておくことをオススメします。
- スモーク系スモークは直訳で煙ですが、黒を薄くした色でシックな印象のレンズカラーです。
- ブラウン系茶色は人の肌の色に近いので、見る人に落ち着いた印象を与えるレンズカラーです。
- クリア目の保護以外の機能は何も提供しないレンズカラーです。
- イエロー系コントラストがくっきりと向上され、視力が高められた感覚を与える色です。
- オレンジ系動く明るく標的を捉えやすい上、視力が高められた感覚を与えてくれます。
- バーミリオン系バーミリオンはオレンジを識別しにくい人や、赤緑色盲の人にも適しています。
- パープル系背景が山など緑などの時に対象のオレンジ色を強調し、緑色を弱めます。
スモーク系(薄い黒色)レンズ
こんな時にオススメ - 晴天時の屋外射撃場など、ドライブ、ツーリング、ゴルフ
- 特徴 - 対象を強調しない、眩しさを防ぐ効果が大きい
- 色覚を変えることなく、まぶしい光を遮るのに効果的なレンズです。
- 着色されないので色知覚を変えず、全ての色を均一に自然な色調で再現します。
- 対象を強調しないレンズなのに、明るい日差しでもよく見えます。
- 屋外での日光のぎらつきを軽減し、眼精疲労を予防します。
ブラウン系(茶色)レンズ
こんな時にオススメ - 晴天時の屋外射撃場など、ドライブ、ツーリング、ゴルフ
- 特徴 - 眩しさを防ぐ効果が大きい、ブルーライトカット
- 明るい日中の太陽光を抑え、眩しい光を弱めます。
- 日差しの強い屋外でオレンジ色のターゲットを撃つための優れたオールラウンドレンズです。
- 自然な色調に近いので長時間の使用でも疲れにくいレンズカラーです。
- かすみの原因と言われる曇りの日の拡散光に多く含まれている青い光(ブルーライト)を、特に良く遮ることができます。
- 屋外での日光のぎらつきを軽減し、眼精疲労を予防します。
クリア(透明)レンズ
こんな時にオススメ - 室内射撃場、曇天時の屋外射撃場など
- 特徴 - 対象を強調しない、保護のみで視界の色が裸眼と変わらない
- 裸眼とほぼ同じ視界で、目の保護だけで目に映る景色の色を変えることはありません。
- 特に手作業で実包を製作するハンドローデイングなどを安全に行うのに最適なレンズカラーです。
- 霧、曇天、また夕暮れ時の屋外での射撃や、室内射撃場用の弱い明かりの中で目を防護するのに適しています。
イエロー系(黄色)レンズ
こんな時にオススメ - 室内射撃場、曇天時の屋外射撃場など
- 特徴 - コントラスト向上、視界が明るくなる、ブルーライトカット
- 白黒の標的を狙う射撃にも最適で、コントラストが向上され、視力が高められた感覚を与えます。
- 霧、曇天、また夕暮れ時の屋外での射撃や、室内射撃場用の弱い明かりの中で目を防護するのに適しています。
- かすみの原因と言われる曇りの日の拡散光に多く含まれている青い光(ブルーライト)を、特に良く遮ることができます。
オレンジ系(橙色)レンズ
こんな時にオススメ - 室内射撃場、曇天時の屋外射撃場など
- 特徴 - コントラスト向上、ブルーライトカット
- 動く標的を捉えやすい上、コントラストが向上され、視力が高められた感覚を与えてくれます。
- 霧、曇天、また夕暮れ時の屋外での射撃や、室内射撃場用の弱い明かりの中で目を防護するのに適しています。
- かすみの原因と言われる曇りの日の拡散光に多く含まれている青い光(ブルーライト)を、特に良く遮ることができます。
バーミリオン系(朱色)レンズ
こんな時にオススメ - 蛍光灯やハロゲンライトの室内射撃場、曇天時の屋外射撃場など
- 特徴 - コントラスト向上、視界が明るくなる
- クレーの背後に山など緑など、色鮮やかな背景の時に対象のオレンジ色を強調し、緑色を弱めます。
- オレンジを識別しにくい人や、赤緑色盲の人にも適しています。
- 蛍光灯やハロゲンライトのぎらつきを軽減します。
晴天、山を背景にバーミリオンレンズでクレーを見たとき
晴れた空を背景にバーミリオンレンズでクレーを見たとき
曇り、山を背景にバーミリオンレンズでクレーを見たとき
曇り空を背景にバーミリオンレンズでクレーを見たとき
パープル系(紫色)レンズ
こんな時にオススメ - 室内射撃場、曇天時の屋外射撃場など
- 特徴 - コントラスト向上
- クレーの背後に山など緑など、色鮮やかな背景の時に対象のオレンジ色を強調し、緑色を弱めます。
こんな時にはこのレンズ
おすすめシーン
シーン別のシューティンググラスのおすすめレンズカラーをまとめました。
クレー射撃やハンティングでの使用のほか、スポーツやドライブにも参考にしてみてください。
晴れ
くもり
雪
夜
室内
スモーク系
色を変えない
ブラウン系
青色光除去
色を変えない
クリア
イエロー系
視界が明るくなる
コントラスト向上
オレンジ系
視界が明るくなる
コントラスト向上
バーミリオン系
視界が明るくなる
コントラスト向上
パープル系