ALICE(アリス)とは
ALICE(All-Purpose Lightweight Individual Carrying Equipment)は、それ以前に使われていたLCE(M-1956 Load-Carrying Equipment)にかわり、1973年に採用された個人運搬装備です。
戦闘中の兵士にかかる負荷は、最小限にして、迅速かつ敏捷に動くことができなければなりません。
ALICEはLCEと同じく、ベルトサスペンダーはスナップフックでベルトに取り付け、荷重を肩にシフトさせており、サスペンダーには、追加で装備の取り付けを可能にしています。
戦場で戦う兵士の負荷を軽くするために、軽量の荷重運搬システムを開発を目的としたLINCLOEプログラムが1965年に開始されました。
ALICEとのLCEの最大の違いは、装備をプラットフォームに取り付ける仕組みが、ダブルフックワイヤーから、スライドキーパー(アリスクリップ)に変更されたことです。
LCEの場合、M56ピストルベルトには、ダブルワイヤフックを通して固定する2列のグロメット付きの穴があり、取り付け位置が限られていました。
しかし、ALICEのスライドキーパー(アリスクリップ)ならナイロンベルトのある場所なら、どこでも取り付けることができるようになり、自由度が向上しています。
また、LCEでは金属製で引っ掛けて固定するデイビス・バックル(Davis buckle)を採用していましたが、ALICE初期のLC-1ではプラスチック製バックルが採用され、1981年に発表されたLC-2ピストルベルトでは、同じくプラスチック製のクイックリリースバックルに変更されました。
ALICEの構成要素
前部の装備
サスペンダー、ベルト周りの装備
- 1、ピストルベルト(M、Lサイズ有り)
- 2、収納ケース 2個(手榴弾 2個、ARマグ2個)
- 3、ベルトサスペンダー
- 4、Eツールケース(樹脂製)
- 5、キャンティン(水筒)カバー(1クォート)
- 6、コンパス、包帯ケース
後部の装備
バックパック周りの装備
- 1、架台(フレーム)
- 2、腰あて
- 3、ウエスト用ストラップ
- 4、ショルダーストラップ(クイックリリースなし)
- 5、ショルダーストラップ(クイックリリース)
- 6、棚、貨物サポート
- 7、カーゴストラップ 2個
- 8、コンバットパック(ミディアム)
- 9、コンバットパック(ラージ)
- 10、バックパックカバー