東京マルイから発売されている次世代電動ガンCQB-R ブラックモデルのレビューです。
本モデルはカラーリングで2バージョンがあり、今回レビューするブラックモデルに加えて、フラット・ダークアースモデルが存在します。
変更点は一部のパーツのカラーリングが変更されている点のみで、性能や付属品などは同一のものになっています。
本モデルのモチーフとなっているのは実銃のM4A1を狭い室内や要人警護、更に言えば近接戦闘などを行いやすいように改装したものがモチーフになっています。
実銃では、銃身を10.3インチまで短縮したことに加え、銃身を短縮したことによる動作不良等を解消するためにガスポートの形状などを調整したモデルです。
そのため、CQB-Rは単純なショートバレル化モデルではなく、アッパーレシーバーをバレルごと交換したものを指しています。
また、CQB-Rよりも更に銃身が短いものも存在しており、それらはディプロマットやスタビーと呼称されています。
次世代電動ガンとしてリリースされた東京マルイ製のCQB-Rは基本的な内部メカニズムは以前に発売されたM4などとほぼ同一です(新しいもののため、細かいパーツ変更等はされている可能性があります)が、実銃のそれ同様にショートバレル化したことに加えて、ハンドガードの上下左右4面にレイルマウントを装備したR.A.S.(=レイル・アダプター・システム)を標準装備するなど、オプションパーツを装備し易くなっています。
また、標準装備としてバーティカルフォアグリップを装備しているため、次世代電動ガンの重量を支えやすくなっています。
また、CQB-R以前のM4系列の次世代電動ガンの一部ロットで問題のあったエジェクションポートカバーの閉まりの悪さ、不意に空いてしまう不具合なども解消されており、全体的にこれ以前のものよりも完成度を上げているように感じました。
各部を見ていきます。
まずは内容物ですが、基本的な内容物は東京マルイの製品の標準的なものを同じですが、バリエーションモデルということもあり、少し追加の文書等が封入されています。
内容物は本体、マガジン、マズル保護用のキャップ、フロントサイトの調整用ツール、取扱説明書、補足説明所、専用コネクター、簡易BBローダー一式、クリーニングロッド、BB弾(0.2gBB弾を200発)となっています。
パーツリストはSOPMODと共通のものとCQB-R用パーツが記載された補足用紙(バレル・ストック・グリップなど)の二種構成になっています。
パーツを発注する際にSOPMOD用のパーツを注文してしまうとパーツ形状が異なっているため注意が必要です。
まずはレシーバー周辺から見ていきます。
レシーバーはSOPMODやSOCOMカービンと同様のアルミダイキャスト製になっています。
剛性もあるため重いパーツの多い次世代電動ガンでも十分に対応出来る強度になっています。
金属性レシーバー特有の触ると冷たい感じは実銃のような雰囲気もありリアルです。
またレシーバー上部にはドットサイトの装備を前提としたレイルマウントが装備されています。
レシーバー左側面には、ボルトキャッチボタンがあります。
ボルトキャッチボタンは次世代電動ガンのM4シリーズに搭載されたマガジン内のBB弾が0になると自動でメカボックスの動作を停止させるオートストップ機能と連動しており残弾0後、マガジンを交換、ボルトキャッチボタンを操作することにより再度射撃が可能になるという実銃同様の操作が可能になっています。
右側面には、マガジンキャッチ、エジェクションポート、ボルトフォワードアシストノブがあります。
エジェクションポートはSOPMODの初期ロットなどで開閉時のトラブルなどがありましたが、CQB-Rでは大きく改善され、ゲーム中の衝撃で開いてしまうということも無くなり、動作自体も向上しています。
レシーバー後部のチャージングハンドルを引くことで、エジェクションポートカバーが自動的に開きます。
これに連動する形でダミーのボルトが後退、可変HOPの調整が可能です。
可変HOPはクリック感のあるバレル同軸式で、細かい調整が可能です。
ボルトフォワードアシストノブはダミーですが、押すことが出来、ピン止めされているため、不意に脱落による紛失などもしにくい仕様になっています。
セレクターはレシーバー左側面にあります。
180度回転させるタイプのセレクターでセレクターの突起が手前でフルオート、垂直の位置でセミオート、前方向にある状態でセフティオンとなっています。
、実銃では右側面までセレクターのシャフトが延びているため、セレクターのシャフトに刻印されたマークを見ることで右側面からでもセフティの状態が確認出来ますが。
本モデルでは左右が独立しており、左側面のセレクターがどの位置にあっても、右側面に見えるセレクターは常にセミオートポジションで固定されています。
フロントサイト・リアサイトは通常のM4系から大きく変化しておらず、ほぼ同様の仕様になっています。
フロントサイトは特に変更がありません。
リアサイトはM4のキャリングハンドル部を切り離しサイト部分のみ利用したようなデザインのサイトになっています。
レシーバー上部のレイルマウントに固定されているため、光学オプションなどを使用するなどで邪魔な場合には取り外しが可能です。
リアサイトは上下左右の調整と、ピープ自体は2種類から選べるサイトになっています。
ハンドガード部に装備されたR.A.S.はアルミ製で、重めのオプションを装備しても首周りがヘタりにくくなっています。
特に同社製のガスグレネードM320A1などは独立して仕様出来る反面重量が重いため、次世代電動ガンの強度は非常に装着する際にも安心して使用出来ます。
R.A.S.の固定方法は実銃と同様の方法を採用しているほか、ハンドガード内部もガスチューブ再現しているなどリアル仕様になっています。
レイルマウントにはフォアグリップが標準で装備されています。
標準装備のフォアグリップだからとバカに出来ない出来になっていて、フォアグリップ底部のジョイントダイヤルを緩めることでレイルマウントとのロックが解除され、ポジションを変更することが可能です。
通常このタイプのフォアグリップはスプリングなどによるポジション固定しているものが多く、スプリングがかなり硬いこともありポジション変更などが大変なため、標準装備のこのフォアグリップはかなり操作が簡単かつ強固に固定出来るため地味ですが便利です。
アウターバレルはアルミ削り出しで、亜鉛ダイキャスト製のフラッシュハイダーを装備しています。
フラッシュハイダーは底部のイモネジを緩めることで取り外しでき、M14逆ネジ系のマズルオプション各種の装備が可能です。
ストックは、SOPMODから変更されたヴォルタータイプになっています。
長さの調整は6段階で可能です。
調整方法は通常のストックと同様にストックリリースレバーを操作しながら前後に引くことで長さを調整することが出来ます。
バットプレートはラバーコーティングがされているため、保管時に高温多湿な環境に長い期間放置しないなど注意が必要です(長い期間放置するとラバーコートが解けることがあります)。
内部にはパワーソースである、SOPMODバッテリーを収納可能になっています。
SOPMODバッテリーは余計なコード類が無いため取り回しがラクな反面、充電に専用のコネクターが必要なため、本体付属のコネクタなどをなくさないように注意が必要です。
また、本ストックの特徴として、ストック下部にクイックアクセス・コンパートメントボックスを装備しています。
内容量こそ多くはありませんが、光学オプション用の予備の電池などを収納可能です(容量は単三乾電池で2本、単四乾電池で3本程度)。
カバーの固定は樹脂製のツメで固定しているだけなため、あまり強い力を加えると破損する可能性があります。
マガジンは次世代M4系共通のものが使用可能です。
通常マガジンはオートストップ機能付きでリアルカウントの30発と82発の切替式です。
装填数の切替は金属性のアウターカバーを取り外し、マガジン内部のスイッチを操作することで切替可能になっています。
マガジンフォロアが長くなっているため、最後の一発までしっかり給弾してくれます。
通常マガジン以外にオプションでゼンマイ給弾式の430連マガジンも発売されています(こちらはオートストップ機能無し)。
実射性能は東京マルイ製ということで、特に何があるわけでもなく実に普通です。
シュート&リコイルエンジンもしっかりと動作しており、撃つたびに気持ち良いリコイルが返ってきます。
全体的な感想としては、良くも悪くもいつものマルイ製品といった感じでした。
欲を言えばもう少し操作系の操作感をキレ良くして欲しいですが、全体的には見れば高いレベルでまとまっていると思います。
また、同社製のHK417アーリーバリアントに搭載されていたサマリウムコバルトモーター(現在はモーターのみでの販売もしているそうです)が使用可能なため、こちらに積み替えて試したところ、かなりトリガーレスポンスが良くなりました。
回転数が通常モーター以上に強力なため、セミ・フルともに反応が良くなります。
特に大きく変わるのがセミオートで、ガスブローバックガンほどではありませんが、かなりキレのある反応をするようになりました。
初心者だし内装のカスタムパーツを組み込むのはちょっとまだ手が出せないという方でも行いやすいカスタム例のため、オススメの方法です。