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東京マルイ M870 ブリーチャー ガスショットガン レビュー

M870 ブリーチャー

東京マルイから発売されているガスショットガン「M870ブリーチャー」のレビューです。

M870ブリーチャーは、同社製のガスショットガンシリーズのM870タクティカルのバリエーションモデルで、ブリーチャーという名称は「breach」という語から来ており、これには(城壁や要塞の)裂け目、突破口といった意味があります。

そこから転じて突入作戦時などに建物のドアノブ、蝶番などを破壊して突入するために用いる銃器に対して使用されるようになり、ブリーチャー以外にも、ドアブリーチャー、マスターキーなどとも呼ばれることがあります。

マスターキーはそのまま「あらゆるドアを強引に開錠出来る」という点からこう呼ばれるようになりました。

手持ち式のショットガン以外にも、メインであるライフルやサブマシンガンのバレル下部に懸架出来るようにカスタムされたものも存在し、M870ブリーチャーでも、そういった突入作戦時に使用されるショットガンをイメージし、取り回し易いようにストックを廃し、ショートバレル化したデザインに変更されています。

M870 ブリーチャーのピストルグリップ

また、M870タクティカルと同様にパワーソースはガスを用いた、3発-6発の同時発射数切り替えシステムも引き続き、使用可能になっています。

M870タクティカルの初期ロットで問題になった6発同時発射選択時に、5発しか発射されない不具合や、ショットシェル型マガジンの装填数が30発なのに、29発までしか装填出来ないといった不具合がありましたが、これらの解消もされています。

各部について、まずパッケージです。

M870タクティカルと比べてもかなり短くなっていることもあり、パッケージも非常にコンパクトになっています。

内容物は本体、ガスタンク、マガジン1個、保護キャップ、BB弾装填用の簡易ローダー一式、クリーニングロッド、取扱説明書、BB弾となっており、付属しているショットシェル型マガジンは白いタイプが付属しています。

M870ブリーチャーでは、ショートバレル化、ストックの廃止が目立ちますが、細かい部分でも変更がなされています。

M870 ブリーチーのバレル

まずはバレルですが、M870タクティカルでは長いバレル上にフロントサイトが標準で装備されていましたが、ブリーチャーではフロントサイトを廃し、また、バレル自体の全長も10インチモデルに変更され、インドア戦等でも取り回ししやすい長さに、またフォアエンドの形状も変更されており、タクティカルのものとは違ったデザインになっています。

マガジンチューブはマズル側のキャップを外すことにより内部に予備のショットシェルを入れておくことが可能になっていますが、キャップを回す量が多いことや、マガジン好感の頻度が比較的高いこともあり、あまり便利ではありません。

フォアエンドのコッキングはガス式ということもあり非常に軽快、アウターバレルには使用可能なショットシェルのサイズ「☆12GA. 2 3/4″ OR 3″」の刻印がされています。

意味としては、「12番ゲージの2・3/4インチ、もしくは3インチ弾が使用可能」といった感じでしょうか。

レシーバーは亜鉛ダイキャスト製で、M870タクティカルで装備されていたリアサイトに代わり、ピカティニー規格のレイルマウントを装備したものになっています。

前述したようにフロントサイトも装備されていないため、元々ドットサイトなどを使用すること前提のモデルのようです。

M870 ブリーチャーのエジェクションポート

レイルマウントはマイナスネジ3本で固定されており、取り外すことも可能、フォアエンドを引くと、レシーバー右側面のエジェクションポートが開閉し、フォアエンドを引いてエジェクションポートを開いたときに、3発と6発の同時発射数切替が可能になっています。

マルイ製の多くはエジェクションポートから可変HOPの調整が可能になっていますが、M870ブリーチャーでは固定HOPとなっているためHOPの調整は出来ません

ちなみに、レシーバーからマウントレイルの間に挟み込むようにして、別売のショットシェルホルダーを装着出来、これにより最大で5発のショットシェル型マジガンを固定可能になるため、非常に便利なオプションパーツです。

また、前述したマガジンチューブ内のスペースにショットシェル型マガジンを置くのは、マガジン交換時に時間がかかってしまうこともあり、サバイバルゲームである程度の数を撃つといった場合にはこちらのショットシェルホルダーを使用する事をオススメします。
(ただし、大型のドットサイトなどを装備した場合、ショットシェル型マガジンと干渉してしまうため、下からしかマガジンを装着出来なくなります)

M870 ブリーチャーのマガジンチューブ

マガジンの交換はトリガーガード前部にあるリリースレバーを操作することにより、蓋が開き、マガジンの交換が可能で、グリップはストックが廃されたこともあり、ピストルグリップに変更されています。

表面はラバーコーティングされておりしっとりとした質感で握りやすく、グリップ内部にガスタンクが入るためか、グリップ自体は少し太めです。

トリガーとグリップの間にあるボタンを操作することでセフティをかけることが可能、ガスタンクは、グリップ内部に入れることで使うことが出来、ガスタンク底部の丸いボタンを押しこむことでグリップから取り外しが可能です。

容量はストック内部にガスタンクを持っていた、M870タクティカルと比べるとやはり心もとないですが、それでもフルチャージ1回で40回程度の発射が可能で、ガスタンク自体はコンパクトなため複数持ち運んでゲームに参加する場合でも嵩張らない点が便利です。

マガジンはショットシェル型のマガジンで、エアーコッキング式のSPAS12などと共通のため、お互いに使用できます、装填数は30発ですが、一部の個体差によるものなのか29発しか装填出来ないものもあるそうです。

M870 ブリーチャーのフォアエンド

付属の簡易ローダーを使って装填するほか、同社製のBBローダーを使用して装填することも出来ますし、指での装填も可能ですが、マガジンリップが奥まった位置にあるため、押し込まなければならないこともあり、かなり指が痛くなりました。

M870ブリーチャーでは、3発もしくは6発なので1マガジンあたりの発射可能数は10~5回ということになります。

実射して感じたことはまず、ショットガンらしい動作がとても楽しい点があります。

エアコッキングのショットガンのコッキングは、非常に重いこともあり軽快な射撃が出来ませんでしたが、ガス式のM870では「ジャキンッ」と楽にコッキングすることが出来ます。

弾道もマルイらしい安定した弾道で、3発発射時にはそこそこの距離まとまって飛んでいくこともあり、屋外フィールドでもかなり強力なアイテムだと思います。

6発同時発射の際にはよりショットガンらしい弾道になり、こちらはどちらかと距離の短いインドアフィールドで役に立ちそうな気がします。

M870 ブリーチャーのトリガー

トリガーを引いた状態でフォアエンドを操作することで連射可能なラピッドファイアシステムも非常に便利で、M870タクティカルではどうしても長すぎて邪魔になることがあったため、ブリーチャーで取り回しがよくなった点も含め、屋外、屋内どちらでも出番がある便利なガスガンだと思います。

余談ですが、自力カスタムの一例として挙げさせていただきます。

M870ブリーチャーに限らず、ショットシェル型マガジンを使用するショットガンは、M16系のマガジンを接続可能にするアダプターがカスタムパーツメーカーから販売されていたりします。

それを使用した場合、300発近い装填数にする事が可能なため、ゲーム中に気になるマガジン交換の手間を大きく軽減する事が可能です。

また、アダプターを使用せずに自力でショットシェル型マガジンの下部を切り開き、他種の多段マガジン接着、BB弾のルートを確保することで使用可能にする方法などもあります。

どちらも(特に後者はルート形成などが必要なため)ある程度の加工や、ガスガン本体のマガジンカバーになっているキャリアを取り外す必要があるため、本体の分解が出来る必要がありますが、ゲームで使用する上では弾幕の量がかなり増えるため、便利なカスタムになります。

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