ベネリM3の実銃について
東京マルイのエアーショットガン「ベネリM3」ベネリエムスリーを紹介します。
まず、実銃の説明について、M3の説明に入る前にM1というショットガンから説明します。ベネリM1はイタリアのベネリ社が製造するオートマチックショットガンです。
ショットガンとは、ちいさな金属の粒を1つのシェルに収め、発射と同時にバラバラに散るため、ターゲットを捉えるのが比較的容易なため、狩猟や、オリンピック種目にもあるクレー射撃で使用されています。
ショットガンであるベネリM1は、アメリカの警察の特殊部隊SWATチームでも使われている銃で、実用性とかっこ良さを兼ね備えたショットガンなのです。
M1はオートマチックショットガンと言う事で、弾さえ込めれば、ふつうの銃のように撃つたびその反動で空になったショットガンの弾(ショットシェル)が排出されるのですが、このようなショットガンの構造を、そのままエアガンにするには難しい面がありました。
また、実銃的にもショットガンの弾には多くの種類があり、たとえばSWATだったらBB弾くらいの丸い球が9発くらい入った強力なOOバックとか、逆に大きな球を1発だけ発射するスラッグ弾とか、また犯人を殺さないようにゴム弾を打ち出すとか、そんないろんな弾を撃つ場合、うまくショットシェルが排出されないことも多いのです。
そこで、M1をオートマチックと、ポンプアクションと呼ぶ、手動操作のハイブリット式に改良したのが、このベネリM3なのです。
ベネリM3は手動で「ガッチャンコ!」と操作部を引くため、エアガンにしやすい構造、デザインとなりました。
そのハイブリッド式のベネリM3をモデルアップし、エアーショットガンとして発売した銃が、東京マルイのベネリM3です。
東京マルイのショットガン「ベネリM3」
ちなみにエアガンと一言で言っても、動力のタイプで3種類に分けることが出来ます。
まず、電池とモーターで動く電動ガン、フロンガスのガス圧力を、そのまま利用するガスガン、そして手動によりエアガン内部のバネを圧縮しそのエネルギーを利用して弾を飛ばすコッキングガンです。
それぞれメリット・デメリットがありますが、今回紹介する東京マルイのベネリM3が採用する発射方式である、コッキングガンのメリット・デメリットを挙げてみましょう。
まず、メリットから上げると、ランニングコストが安いとことが挙げられます。
エネルギー源が人間の手による“手動”なので、BB弾さえあれば遊べますし、電動ガンのようにバッテリーや、ガスガンのようにフロンガスが別に必要とかありません。
さらにコッキングガンは、比較的、命中精度が高く、例えば、ガスガンは連射するとガスが気化熱を奪われることにより冷え、ガス圧力が低くなっていきます。
そうすると1発目は力強くBB弾が飛んでいくのに、2発目3発目と立て続けに撃っていくと、ガスの気化が追い付かず、その結果パワーが落ち、目に見える現象として、BB弾の飛距離が飛ばなくなり、命中精度としては悪くなってしまうのです。
その点、コッキングガンはそのようなデメリットがありませんので、常に安定したBB弾のパワーを維持し、高い命中精度を出すことができます。
ちなみにガスガンは、冬場、寒さでガスの気化する力がさらに弱まるので上記の傾向はさらに強くなりますが、コッキングガンであるベネリM3にはそんな寒さによるデメリットとは無縁です。
次に、電動ガンの場合ですが、引き金を引くと電気がモーター流れ、そのモーターの力で中のバネを圧縮してそしてBB弾が発射されるので、引き金を引いてから弾が出るまで若干のタイムラグがあります。
タイムラグがあると、狙った瞬間より若干遅れてBB弾が出るので、結果として命中精度が落ちることがあるのですが、コッキングガンにはタイムラグはありません。
あらかじめバネを圧縮した状態でキープしておいて、引き金を引くとバネの圧縮が解かれてBB弾が飛んでいき、結果として高い命中精度を出せるのです。
M3の話からそれますが、エアガンのスナイパーライフルはそのほとんどがコッキング方式を採用しており、それだけ命中精度が良いのです。
ベネリM3のデメリット
さてデメリットですが、これは手動ゆえに腕が疲れるという点があります。実は今回紹介しているベネリM3、ショットガンだけに1回の発射で3発のBB弾が同時に飛んでいくのです。
実にショットガンらしく頼もしいのですが、ここでは問題もあって、3発を飛ばすエネルギーをバネに蓄えるためには、単純に考えると通常の1発しか出ないエアガンの3倍のバネの強さになります。
実際そこまで強くしなくても、マルイの技術の力で飛距離を稼いでいるみたいですが、やはり通常の1発しか出ないエアガンよりは強いバネが入っているので、コッキングするのにちょっと力が要ります。もちろん大人であれば引けない力ではないのですが、次のデメリットとして挙げる連射性を考慮に入れると状況は変わってきます。
あと、デメリットとしては連射性が挙げられます。電動ガンやガスガンはバッテリーやガスを使うのでトリガーを引き続ければ自動的に次々BB弾が発射されます。しかしコッキングガンはどうでしょう。1回撃つごとに手動でバネを圧縮しなければなりません。
つまり連射はほぼ不可能です。ましてベネリM3は先に述べました通りバネが強い、結構な力が要ります。よって力があるうちはいいですが、疲れてくるとバネを引くのに苦労します。
もちろん、腕力に自信のある方なら問題ありませんが・・・
さてコッキングガンのメリットを生かしたベネリM3ですが、東京マルイでは2種類のM3を販売しています。最初に販売されたのは固定ストックと長い銃身を持ったM3スーパーと呼ばれるモデルで、これが実銃と同じスタイルになり、かなり大きいです。
迫力のあるエアガンにあこがれる人にはいいのですが、サバイバルゲームで使うには取り回しが大変な部類の銃で問題がありました、そこで後から発売されたのが、ストックがなく、ピストルグリップを装着して、銃身も短くしたM3ショーティです。こちらはとり回しが良く、私が持っているのもこのタイプです。
次は実射性能について説明します。M3スーパーとM3ショーティは、内部の銃身の長さなどは同等なので基本的な実射性能は全く同じになります。前にも書きましたが1回の発射で3発のBB弾が同時に飛んでいく構造です。
ホップアップという技術により、BB弾はゆっくりですが遠くまで飛んでいきます。20m位はフラットに飛んでいく印象です。
しかし、残念なことに電動ガンやガスガンではこのホップアップの強さを調整し、ゆっくりですがより遠くまで弾を飛ばしたり、逆に飛距離は落ちるが、速い勢いで弾を出したりの調整ができるのですが、ベネリシリーズではホップアップ調整はできない固定式です。
そのためか個体差が若干あり、自分が最初に購入したM3と、次に手に入れたM3では、飛距離が違ったので、当たり、はずれがあるのかもしれません。
BB弾の飛び方も若干違い、最初に買ったM3は3発のBB弾がきれいに、弾がまとまって飛んでいきました。
飛距離もあり、命中精度も良く、弾をばらまくショットガンというより、まさしくスナイパーライフルに匹敵する性能、サバイバルゲームで使う際はスコープを載せていましたが、それに見合う戦果を残せました。
2丁目のベネリM3を私は中古を購入したのですが、そのせいか若干パワーが弱い印象です。弾の飛び方も私が最初に購入したM3より、BB弾がバラける感じです、まあ、弾が広がる方がショットガンとしては良いと言う人もいますし、実際ショットガンは広がることでしっかり狙わなくても、ターゲットに当てられることを利点としていますので、ここは使う人により意見が分かれるところでしょう。
弾の装填について
次に弾の装填についてです、M3はショットシェル型のマガジンを採用することにより、ショットガンの雰囲気を壊さずに弾を装填できるシステムになっています。
過去に発売されたショットガンではとてつもなく弾が入れにくかったりするものもありましたが、マガジン式なので、ショットシェル型マガジンを複数持っておけば弾切れの際、すぐにリロードできます。
ショットシェルも本物っぽいデザインでかっこよく、M3を持っていない人も、ファッションでタクティカルベストにショットシェルを差していたり、といったこともありました。
1個のショットシェルには30発のBB弾が入り、1回の発射で3発BB弾が出るので10発撃ったら交換となります。電動ガンなどは300連マガジンとかあり300発撃って、初めてマガジン交換となりますが、M3は10回撃つと必ずシェル交換なので、人によっては、これもデメリットと感じるかもしれません。
ベネリM3は、とにかく漢のエアガンと言えます。BB弾だけで撃てるという潔さ、10発で必ずリロードするせつなさ。そして何より己の力次第で連射もできる底知れぬ可能性、電気やガスなどに頼らない“おのれ”を信じて戦う銃。それがベネリM3シリーズなのです。
こんちは。
同じの持っています
今度はスナイパーライフルが欲しいのですが・・・・