ナイフの取り扱いについて
ナイフと言ってもピンからキリまであり、デザインや大きさも様々なものがあります。
そんな星の数ほどありそうな種類の中から、使い勝手の良く、自分の身の丈にあっているナイフを見つけ出すのは非常に大変です。だからこそ、ひとたび良いナイフと出会えれば、それを自分の大切なパートナーとして使っていきたい、と思うのではないでしょうか。
しかし、ナイフを良い状態のまま長持ちさせるには、正しい使い方と、正しい手入れの方法について知っている必要があります。
ではナイフの手入れの方法と、長持ちさせる使い方についてまとめてみましょう。
湿気厳禁
まず、ナイフを長持ちさせるために大切なことは、湿気に触れさせないことです。
現代のナイフは特殊なものでない限り、金属でできています。
特に多く使われているのはステンレスで、錆びやすい鉄と異なり、水をつけたらすぐに錆びてしまう訳ではありませんが、目に見えない程度の錆びであっても、刃先が少し錆びるだけでその切れ味は落ちてしまうのです。
ですからいくら錆びにくい素材のナイフを使っていても水気の含んだものを切ったり、水に触れたりした場合にはすぐにそれをふき取る必要があります。
しかし逆に慌てて直火等で乾燥させるのもグリップ(ハンドル)が傷んでしまうため厳禁です。
グリップには、木材や動物の角や骨、革など自然素材のほかに複数の樹脂が組み合わされて出来ているものもありますが、どれも急激な熱に触れると不具合が生じてしまいます。
また、刃そのものの切れ味も悪くなることがあるようです。
水気がついているときにはふき取り、そのあとは水気の少ない場所においてゆっくりと乾燥させましょう。
こまめな掃除
上と同様なことなのですが、水気と同様に汚れが刃についたまま保存するのも当然避けるべきことです。
アウトドアにおいてナイフを使用する以上は植物を切ったり、魚をさばいたりするのに用いることもあるでしょう。
しかしこれらの植物エキスや魚の血液などはすぐに拭き取らなければなりません。通常のアウトドアナイフ(シースナイフ)の場合にはそこまで気を使う必要はありませんが、折り畳み式のナイフの場合にはこの汚れは大敵となります。
ふつうのナイフよりも念入りに手入れするようにして、間にゴミなどがはいりこんでしまった場合には気を使って取り除くようにしましょう。
ナイフを悪くする切り方
そして案外やりがちなことで注意しなければならないのが、ナイフを使う際にたたき切りをしないことです。
ついつい少し固めの枝を切りたくなった際には上から勢いをつけてたたきつけるようにして切りたくなってしまうことがあるかもしれません。
しかしこれを実際にやってしまうと、刃のついている根本の部分が緩んでしまって、ナイフとしてだんだん使い物にならなくなってしまいます。
ナイフはそもそもたたき切るものではなく、刃を滑らせて切るものなのです。
また刃先を突き立てるような使い方をしてはいけません。
ついついナイフの先はとがっていて刃先を突き立てて使いたくなりますが、実際のところそのような一点に負荷がかかるような使い方をしていてはすぐにナイフがだめになります。
刃先を使いたい場合には対象物の堅さをしっかりと考え、ナイフに負荷がかかりそうであれば別の道具で代用することが望ましいです。
いかがでしたでしょうか。正しいナイフの使い方をしてパートナーと呼べるようなナイフとのアウトドアライフを楽しみましょう。