ウエスタンアームズ SVIについて
ウエスタンアームズが販売しているガスガン、SVI(Strayer Voigt Infinity )シリーズは、ストレイヤー・ヴォイト社が制作している銃をトイガン化したものです。
Strayer Voigt (ストレイヤー・ヴォイト)は、Sandy Strayerによって、1994年、アメリカ合衆国テキサス州に設立された、コルトガバメント系の競技用銃を製作しているメーカー。
つまり、どこぞの軍隊で正式採用された!とかそういったミリタリー的な歴史は皆無の銃なわけですが、代わりににアメリカのシューティングマッチで活躍している名シューターが監修したような銃も存在します。
そんなモデルをウエスタンアームズが具現化したモデルの一つが、SVIシリーズのスペシャルエディション、タランバトラーモデル。(タランバトラーというのが人名です)
サイズは5インチフルサイズで、スライド先端にはオプティックフロントサイトを搭載、重厚感がある上に、ターゲットを狙いやすいのでサバイバルゲームでも大活躍する仕様ですが、さらにもっと評価できるのは、タランバトラーらしい加工部分。
たとえばスライドの先端には特徴的なリーフカット(細く波打つ溝)がありますが、これは通称バトラーカットとよばれる機械加工を再現している部分、グリップセーフティも、キャンセル仕様になっています。
またグリップ部分においても、削り込みによってシャープにされつつ、滑り止め加工を施されていて、本物そっくりな上に、良く手に馴染みます。
そもそも、SVIモデルは見た目がクールでかっこよく、トリガー部分の形も特徴的で格好良いと評判なわけですが、タランバトラーモデルは色調的にもマットなブラックでまとまった名銃だとおもいます。
単純にシューティングを楽しむという意味では、同シリーズのスペシャルエディションでも、SSC(シューターズスペシャルカスタム)もおすすめのモデル。
こちらは、既にメーカーがフルカスタムしてくれている銃なので、自分で追加パーツを買ったり、改造を施さなくても既に完成されている分、初心者にも優しく扱えるモデルです。
トイガンとして撃ちやすく設計されているわけですが、それが逆に軍用モデルよりもリアリティがあり、中々によくできたフォルムも魅力の一つとなっています。
スライド部分はグラスファイバー入りの軽量強化された樹脂を使っており、高い耐久性を誇っているとともに、肉抜き加工されている分、シャープな作りで、ショートリコイル機能も相まって、扱いやすくスライド復帰も早いです。
またこちらのモデルでもマウント付のモデルならば、特製コンペンセイターを標準搭載、アルミを削りだして製作されており雰囲気も抜群。アウターバレルもアルミ製とあって、更に耐久度を増しています。
トリガー部分も、トリガーアジャストスクリューという、トリガー移動距離を調整できる形になっているので、自分用に打ちやすく調整できたりするのも魅力の一つですね。
タランバトラーモデルにしろ、SSCにしろ、全体的にマットブラックにまとまったガスガンで、かなりクールな印象、今までのモデルで言えば、銃身がシルバーになっているモデルや、グリップが真っ赤だったりする派手なタイプもあります。
マイアミバイス用のSVIシリーズ
一般に人気があるのは、上記であげてきたマットブラック一色のモデルか、スタンダードなシルバー系だとおもいますが、私がシルバー系でおすすめしたいのは、マイアミバイス用のSVIシリーズ。
こちらは、映画「マイアミバイス」のためにSVI社が設計したモデルで、ファンならどうにか手にいれたい一品です。
ちなみに劇中にとは、コリンファレル演じるソニー・クロケットが愛用しているわけですが、マイアミバイスの映画監督である、マイケル・マンは「ヒート」や「コラテラル」など、銃を扱う映画の多い中々のガンマニア。
つまり、ガンマニアが監督する映画のために作られた、超シブくてカッコイイ銃なわけですが、実は映画のためには二種類のSVI社製カスタム中が用意されていたわりに、片方しか登場しませんでした。
しかし、ウエスタンアームズはこれについても両方のモデルを製作してくれており、マイアミバイスの劇中では登場することの無かったレースガンモデルも販売していました。(中古なら今でも手に入ります)
このレースガンモデルがとにかく格好良く、劇中に登場しなかったのには様々な憶測が飛びましたが、結局のところ「競技用らしいレースガンモデル」だからと、外されたのだと思います。
(ソニークロケットは警察官ですからね。。)
ただ、レースガンモデルの実銃も、映画前の訓練の時点では仕様されており、コリンファレルが射撃している写真は証拠として残っています!
また、実際に劇中に登場したSVIのTIKIシリーズも勿論ウエスタンアームズで製作されているので、両方手に入れるというのも手だと思います。
WA独自カスタムモデル「烈風」
SVIシリーズの変りダネでは、ウエスタンアームズが独自にカスタムしたモデルには「烈風」というシリーズもあります。
こちらは、SVIらしいロゴと「INFINITY」という文字の横に「烈風」と漢字で彫られている、面白みのあるモデルで、月刊誌Gunでもたびたび登場する、かなりインパクトのあるモデルです。
バトラーモデルではリーフカットされていたスライド部分も、フルート加工というもっと深く太いカットが施されており、ダストカバーへ至るラインもかなり独創的。元々ガバメント系をクローン、チューニングしているSVI社の銃をウエスタンアームズがさらにクローン、チューニングしたという物凄いモデルです。
勿論実銃で「烈風」と彫られたSVIの銃は存在しませんから、完全にウエスタンアームズのオリジナル。(こういったカスタムモデルは渋谷試作ともいわれており、ウエスタンアームズの本社本店がある渋谷に由来しています。)
このシリーズも大変人気があって、様々なカスタムバージョンが発売以来登場しており、2014年モデルでいうと、グリップとハンドステッピングに蛍光色のペイントがひっかけられたような塗装がされており、すさまじく目立ちます。
勿論、見た目が目立っているだけではなく、同シリーズ全てに通じる設計で、すべて削りだしの高精度なパーツで組まれていて、カスタム具合はすべてハンドメイド。
もちろん心臓部分はウエスタンアームズ内でも最新式のマグナブローバック、S.C.W.ハイスペック Ver.3を搭載しており、ポップアップバレルも更に進化、かなり正確に射撃できます。
この「正確に射撃できる」というのが、競技用モデルであるSVI社製の銃であるという事とかなりマッチしており、トイガンの中においてもかなり扱いやすい印象にあるとおもいます。
実際のところ、サバイバルゲームとまでいかなくても、的を用意し射撃してみるとわかりますが、かなり精密射撃が出来るのがいいところで、10メートルやそこらなら、始めてトイガンを撃つ人でも簡単にヒットさせることが出来ると思います。
そういう射撃性能についてだけいえば、正直言うと最新型のマグナブローバックを積んでいるか、どうかというのが大事な部分ですが、競技用モデルに由来したSVIモデルなら取り回しも楽というわけですね。
なので、映画や実際のシューターの動画を眺めているようなマニアでなくてもSVIシリーズはかなりおすすめできるトイガンです。
価格はというと、ハンドメイドで精巧にカスタム、製作されている分、正直そこまでお安くはありませんが、他に類をみない素晴しい出来、特にSSC系は高級なモデルですが、一度は手に触れてみて欲しいガスガンのひとつです。