お客さまよりご依頼頂きました商品につきまして修理対応をさせて頂きました。
・タニオコバ H&K VP-70M ガスブローバックハンドガン
ご依頼内容は『トリガーを引くと銃口からガスを噴出してしまう』とのご依頼でした。
本体を分解し故障箇所を調査、部品交換・メンテナンス・不具合箇所の調整を行い修理対応致しました。
タニオコバ H&K VP-70M ガスブローバックハンドガン 修理内容
故障状況
故障原因
シリンダー内部に本来あるはずの『フローティングバルブ』と呼ばれる部品が無い為、ガスを前方に噴出してしまう。
修理に使用したパーツ:タニオコバ純正パーツ
■計:3点
・パーツ番号:I-7 名称:フローティングバルブ(ABS) ¥0
・パーツ番号:SR-3 名称:フローティングバルブパッキン ¥0
・パーツ番号:SP-2 名称:フローティングバルブスプリング ¥0
※メーカー様より無償にてご提供頂きました。
修理内容
1)本体分解・故障原因調査
《ご依頼品外観》
2)シリンダー内部の欠損している『フローティングバルブ』を取付け
《使用部品:タニオコバ純正パーツ フローティングバルブ・パッキン・スプリング》
3)再組立て、各可動部へ注油メンテナンス
《インナーハンマーユニット》
《チャンバーパッキン周り》
4)マガジンメンテナンス【メインバルブ・ガス注入バルブの再締め込み】
《マガジン本体》
5)マガジンと本体側キャッチの掛かりが甘く内部のガス圧が上がらない不具合を修正
《マガジンを奥まで挿入が出来ずがたついてしまう》
■修理後の初速 【弾速測定器:ACETECHにて計測】
・85m/s(0.2gBB)
*ガスの注入量や気温により初速は左右します。
修理・カスタム担当者コメント
今回ご依頼頂きましたのはタニオコバ H&K VP-70M ガスブローバックハンドガンでした。上記5項目の作業を実施致しました。シリンダー内部の欠損している『フローティングバルブ』と付随するパーツ2点も新品へ交換後各可動部へ注油メンテナンスを行い組み上げ済み、マガジンにつきましてもメインバルブ・ガス注入バルブに緩みが御座いましたのでメンテナンス済みです。本体の経年劣化により本体側マガジンキャッチの掛かりが甘くマガジンを奥まで挿入が出来ない為、シリンダーとマガジン側ガスルートパッキンが密着出来ずにガス圧が上がらずブローバックが弱く、またBB弾の給弾が出来ない症状が御座いました。対策としましてグリップ内部の厚みを嵩上げしてマガジンを本体に抜き差しする際にがたつきが起きずに奥まで挿入出来る様調整致しました。修理後の初速は85m/s(0.2gBB)、発射動作問題無く激しいブローバックが楽しめます。また専用ストック取付け後の『3バースト射撃』につきましても発射動作問題御座いません。
実銃の世界ではコストダウンを目的としてポリマーフレーム(強化プラスチック)を用いて設計・製造された史上初のポリマーフレームハンドガンになります。専用のストックを取付ける事により『3バースト射撃』が可能になるマシンピストルとして使用出来る設計となっておりマニアックな銃でありながらも、今より20年以上前に大ヒットしたPS2ゲームソフト『バイオハザード2』に登場するハンドガンとして一般ユーザー様にその知名度が浸透しました。トイガンとしましては設計・製造元のタニオコバがメカニズムを忠実に再現、販売した商品になります。ご依頼品は現在販売されておらず廃番となっており独特な発射メカニズム、また知名度によりコレクターの多い商品になります。修理の際アフターパーツの入手が出来るか不安でしたが仕入れ先経由でメーカー様へ問い合わせた所、アフターパーツの在庫がありまた無償にてご提供頂きました。この度パーツ交換と各部の整備を行い無事に修理を終えご依頼主様の元へお戻し出来安堵致しました。
弊社では国内ガスハンドガンの修理・メンテナンスが可能です。
ご依頼の際にお気軽にお問合せ下さい。