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タナカ ルガーP08 ガスガン レビュー

今回のエアガンレビューはタナカワークス製ルガーP08のレビューです。

この銃は第一次世界大戦、及び第二次世界大戦のドイツ軍で制式採用され、ドイツ武器弾薬製造社で製造されていたものです。

ルガーといえば、尺取り虫のように動くトルグアクション、またはトルグジョイント式と呼ばれる動作機構が有名です。

この機構はショートリコイル式が開発され、コルトガバメントを始めとしたスライドが前後に動き排莢を行う、現在主流のティルトバレル方式に移動する際の過渡期のものです。

この機構は製造に非常に緻密な精度を求められる上、更にスペースを大きく取るため廃れてしまいました。

その複雑さは、当時工業国として有名だった、ドイツでしか使用されていないことからもわかります。

そんな旧式でありながら機械美を感じるトルグアクションの美しい動きは、一種の芸術品とみなされました。

特にナチスドイツのヘルマン・ゲーリングはこの銃をこよなく愛し、彼特注のモデルはゲーリングルガー等と呼ばれ、モデルガンなどで再現されたモデルが存在しています。

また、第2次世界大戦の連合国軍では人気の戦利品となり、あまりに戦利品として持ち帰られる数が多かったゆえにイギリスでは、入国する際に破棄するように指示が出されたといいます。

現在でもオークションなどでは、部品ロッド番号が合致したモデルは高額で取引されるなど、例を上げれば枚挙がない銃でもあります。

そんな数多くの人を引きつけて止まない銃、ルガーP08はコルトガバメントや、ベレッタなどと共に昔からトイガン業界にある有名な銃です。

その複雑な機構で有名なルガーP08を再現したのが、今回のタナカワークス製ルガーP08です。

それでは早速レビューをしていきたいと思います。

タナカワークスのホームページによると

となります。

このスペックを見ると先ず目につくのが軽さだと思います、マルイのエアガンの多くが700gを超える事を考えると、恐ろしく軽いです。

ヘビーウェイトなどになるともう少し重くなるようですが、それでも100g以上の軽さを誇ります。

もちろん、複雑な精度や価格故に気軽にゲームなどに持ち出すのは気が引けるものですが、それでもこの軽さは他には無い特徴であるといえるでしょう。

しかし、軽いからといってチープな作りというわけではありません。

P08の動作について

外見については後にシッカリと考察、レビューしていきますが、トルグはちゃんとアルミダイキャスト製で、動くたびに実物の様なリアルで良い音がします。

しかし、軽い分反動が少ないように感じると思います。

コルトガバメントなどのスライドがブローバックするモデルに比べ、可動する範囲が小さい分軽くなるのは当然ですし、これを買うユーザーはそんなガッツリとしたリコイルを求める層というよりは、リコイルが軽くてもいいからトルグが動くのを見て楽しみたい!などとい人がが多いと思うので全く問題が無いと言っていいでしょう。

さらに言えば、この軽いリコイルが故に狙いやすく、もともと見た目重視のモデルにしては精度が高いと言えます、あたりロッドなどに当たればマルイクラスの精度も実現できるかもしれません。

それを考えると、この軽いリコイルはむしろ利点といえるかもしれません。

あえて難点を上げるとすれば、特殊機構故に、ちゃんと狙うには少しなれが必要ですが、慣れれば本当に便利に使えます。

ちなみに、サバゲーなどで使用する人は少ないと思いますが、このリコイルの軽さと軽量ボディーは特殊形状故の扱いにくさを考慮しても、サバゲーにおいても有利に働くでしょう。

ホップアップもシッカリと搭載しています、調整するためにはテイクダウンしなくては行けないということは多少煩わしいことですが、この機構をエアガンに落とし込んだことを考えれば仕方ないことかなと思います。

ちなみにですが、初期の時代のロッドではガス漏れの報告が多数あったそうですが、現在では改善されているようです。(P06は未だ改善されていないと聞きますが、やはり人気もでる故に改変したのでしょうか?)

外観について

さて、ここまで動作面を見てきましたが、今度は外見面を見ていきましょう。

多少動作面のレビューが少ない気がしますが、どちらかと言えばこのエアガンは室内ユーザーやコレクターのほうが人口が多い気がしますので、今回はこちらの方に重点を置いてレビューをしていきたいと思います。

まずは塗装から見ていきたいと思います、古い銃などは塗装の面が難しく、どのように古い時代の重々しさを出すかというのはエアガン業界の課題であり、自らが塗装などをする際はその表現などが肝になりますし多くのユーザが気になる場所だと思います。

結論からのべると、さすがタナカだといえる出来です、昔からモデルガンなどを多く製造している故か、そこら辺の塗装はのちから塗装を加えなくても十分行けるレベルです。

これは個人的な体験談になりますが、僕はマルイ以外で初めて買ったエアガンが、タナカのルガーP08で当時マルイの軽い塗装に比べ、リアルだったことに感激した覚えがあります。

更に、マルイや他のメーカーではできないような、タナカワークス独特の芸も光ります。

実はこのルガーP08には、バレルやレシーバーを始めとした数多くのパーツに、実銃同様のロッド番号が振ってあるのです。

流石に一台ごと違うロッド番号というわけではありませんが、これは嬉しい点だと思います。

というのも、眺めることを主目的としたモデルガンと比べ、弾が発射出来ることが種目的であるエアガンは、そういう細かいところが省かれがちであります。

しかし、普通の企業であれば省略してしまいそうな部分、例えばロッキングボルトなどにも刻印がシッカリとしているあたり、タナカの芸の深さを実感できます。

また、この様な複雑形状のものでありながら実銃同様、レシーバーを分解するロッキングボルトを緩めることにより分解できる点も素晴らしいといえます。

また、後付で購入できるストックの装着が可能な様に、実銃同様にストック固定の溝があることや、多弾倉ラウドネスドラムマガジンをカスタマイズ商品として、シッカリとラインナップされていることも、マニア心をわかっているなぁと思うばかりです。

総評

さて、総評に行きたいと思います。

このタナカワークス製ルガーP08は結論から言えば素晴らしい出来と言えるでしょう。

何故なら、この性能、この外見、そしてこの値段は採算があうのかと疑問に思えるレベルだからです。

確かにこのP08の価格は、約2万4千円ほどでマルイ等のエアガン等と比べ高く、エアガンを集め始めた人や、あまり縁が無い人が気軽に買うには少し高い金額だといえます。

しかし、この塗装、そしてこの芸の細かさはマルイやその他のメーカーを軽く凌駕するような出来で、に加え、マルイほどでは無いものの結構精密な集弾精度で、この価格は最早異常だともいえます。

そして一番タナカのP08の素晴らしいことは、この複雑な機構をよくエアガンに落とし込んだということです。

P08に搭載されているトルグアクションは実銃では緻密な機械精度が求められ、大量生産が向かないゆえに廃れていったシステムです。

それをあえてエアガンでやろうと思った精神は凄いと思うばかりですが、さらに細かい部分もシッカリと作り、かつ精度もサバゲーで普通に使えるレベルまで持っていたことは凄いことであり、タナカ押しな僕の依怙贔屓を差し引いてもこれは素晴らしいエアガンだといえると思います。

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