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東京マルイ Mac10 電動マシンガン レビュー 1

2007年11月に発売になった東京マルイの電動コンパクトマシンガン「mac10」

実銃は、ベトナム戦争時代、特殊部隊用の小型マシンガンとして初登場して以来、そのピーキーすぎるといわれた、あまりにも早い発射速度と、単純すぎて貧弱なサイトなどが問題視され、正規軍の兵器としての役目は長くは続かなかった。

しかし、単純な構造と、作動不良の発生しにくい機構という良い点、その付きぬけたイメージが先行し、多くのファンを産んでいる。

また、犯罪者やテロリストが使用する事も多く、コロンビアやフィリピンなどでは、選挙期間中などに発生する政治的抗争の多くに本銃が用いられる事で知られていたため、映画などに多く登場し、一般人もその姿を見る機会が増えた。

初のトイガン化は、他社のフルオートガスガンとしてフィールドに初登場。当時は重いエアタンクを背負ってフィールドを駆けずり回らなければならず、コンパクトなボディとは裏腹に、かなり扱いづらい難物であった。

東京マルイのMac10

しかし、東京マルイから発売されたmac10はまったくの別物。

本来mac10が持つ、そのコンパクトなボディに似合わないモンスター級の連射速度で的を制圧する、といった基本設計がそのまま生きていると言える。

さらに、mac10といえばあの巨大なサプレッサーだが、東京マルイ製品は別売りではなく、初めから同封してくれていた。このボディに似合わないでかさのサプレッサーを掴みながら、腰だめで敵をなぎ倒す様に憧れていたのは、きっと私だけではないだろう。

実際に使ってみた所、やはり電動ガンになったmac10は恐ろしいほど強いし、なにより楽しい。

グリップ自体がもともと無骨な直角であるため、肘の角度でサイティングが自然と出来る。もともとこうした狙いで付けられたのかはしらないが、照準を覗かなくても狙った場所に弾を放りこめるのだから、見た目とは裏腹に実に合理的なデザインだ。

トリガーの反動もずいぶんと直接的。おそらくかなりシンプルに作られているのだろう、余分な反動がないぶん、ブレが少ない仕上がりになっている。

また、本体が軽いために、片手でのフルオート射撃も用意だ。スリングで銃を固定しながら撃つこともできるので、とにかく近距離で弾をばらまきながら走り抜けたりするとき、圧倒的な弾幕を張ることができるし、状況によってはmac10を二丁構えて撃つなんていう映画みたいな事も容易にできるだろう。

また、片手で撃てる利点は、遮蔽物に隠れながらの撃ちあいの時に発揮されるだろう。

このばあい、どうしても両手で構えなければ射撃姿勢を保持できないライフルとは違い、mac10ならば隠れながら、そこから片手で銃だけを突き出して撃つ事が可能。

ちなみに、集弾率も悪くなく、それなりに狙撃も出来るという魅力もでかい。〈実銃のmac10ならまず不可能だろうが〉

ノーマルの装弾数はおよそ480発。EXバッテリーとメカの互換性がよければ、1秒15発ぐらいの発射速度を維持できる。そのあとはやはり発射速度は落ち込むので、このあたりを問題視している人はバッテリーの交換をお勧めしたい。

とくにMAC10はその機動性が他のフルオート機構をもつ銃にくらべて圧倒的に高い。

この銃をもったら、まよわず前線で突撃あるのみ。片手でうちまくりながらフィールを走りまわり、遮蔽物にはいっても撃ちまくり、逃げながらでも撃ちまくりと、とにかく弾をばらまいて敵を制圧するのだ。

そういう意味もあり、ゲームを楽しむ上において、このmac10は非常に欠かせない存在になっている。

フルオート主体でたたかうゲームなら、他の装備はなにもいらない。Mac10さえあれば、とにかくゲームは楽しめるのだ。

しかしながら、480連マガジンはゼンマイを3回巻かないと撃ちきれない。突撃中に弾が出てこなくなる可能性があるので注意したい所だ。

Mac10の問題点

問題点はまだある、実は、この銃はストックに過重をかけすぎると、勝手に伸びてしまうのである。

いざ照準を合わせて撃とうとしても、手を延ばした瞬間、ストックが伸びて外れてしまうことがある。やはり マルゼン M11 同様、ロック部分にテーパーがかかっている構造上やむを得ないといえばそうなのだが、こればかりは自分で改造するしかない。

ただ、そのまま保持している時には伸びないので、首に掛けて走りまわったり、銃に過重が掛りすぎない射撃では問題が無い。

とくにmac10はサイティングしながらしっかり狙いを付けて撃つ銃というわけでもないので、ストック自体あまり伸ばすこともないかもしれない。

そのほかには、やはりバッテリーの問題が残っている。これに関しては個人の好みも多分に入っているので、ユーザーによっては大きく感想は異なるかもしれない。

1000発以上撃ってアタリがつくと、回転数は標準の電動ガンと同様程度にはなってくる。

ゲームで1日フルに撃ちまくって使うとEXバッテリー4本以上は消費することになってしまうので、ここはできれば ニッケル水素7.2V1100mAh 以上のパワーソ−スが必要かもしれない。

もちろん、これだけでも十分ゲームは楽しめるのだが、ことはMAC10だけに、実銃のあの爆発的な回転力を期待してしまう分、回転数の低さはやはり気になってしまう。

実際に 8.4V1400mAh の NIMH につなげて使用すると、秒間20発は発射可能となり、サプレッサーを使用して撃てばあの凶暴な発射音を際限できるので、是非とも試して頂きたい所だ。

そのほかの問題点としては、グリップの大きさだろう。以前発売されていた他社のmac11に比べて、随分と大きくなっている。日本人の手には多少あまる程なので、女性ユーザーが持つには少々てこずるサイズだろう。

また、同封されているサプレッサーがあまりにも巨大なため、これを付けるとかなりとり回しが悪くなってしまう。

しかし、東京マルイのmac10は同社の他製品と同じく、銃口部分のカバーを外すと14㎜のネジが切ってあるので、同社の各別売りサイレンサーが使用可能。

実際にフィールドで使用してみてサプレッサーが使いにくいと感じた人は、小型のサプレッサーを使用することもできる新説設計になっている。

また、外観が少しプラスチックっぽいのも問題かもしれない。以前のMAC11はそれなりに重量感もあり、外観も鉄らしい仕上がりになっていたのだが、東京マルイのmac10は見るからにプラスチックという印象を受ける。

実銃がやはり露骨な大量生産品といったストイックな作りなために、これはこれで確かに実銃通りの作りではあるのだが、もうすこしフィニシュの部分で手が加えられたかもしれない。

しかし、そうした性能的欠点すら、なぜか魅力に思えてしまうのがMAC10らしさといえばらしさかだろうか。

実銃のmac10も、毎分1,000発という発射速度ゆえの多大な欠点が指摘されながらも、未だに射撃大会に使用されている。そんな多くのファンは、つねにこの銃にたいして愛を抱いている。

ピーキーすぎるゆえ、現場からの早期引退。そのご、その単純な機構と安価さに見合わない多大な殺傷能力故、犯罪社会の中で生きることにより、ダーティーな魅力を備えていったmac10。

これらアンダーグラウンド的な魅力が未だにガンマニア達の魅力を引き付けており、MAC社が倒産した現在でも、いまだにバルカン・アーマメント社がそのライセンスを買い、生産を続けているほか、多くのカスタムパーツが市場に出回っている。

こうした人気もあり、mac10に未だ強い憧れをもっている人も多く、そのピーキーさに惹かれている人が殆どである故に、ささいな欠点すら魅力と捉える人が多いといえるだろう。

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