お客さまよりご依頼頂きました商品につきましてカスタム対応をさせて頂きました。
・東京マルイ 89式 スタンダード電動ガン
ご依頼内容は『プラグインブラシレスモーターを組み込んだらギアノイズが大きくそのまま使っていたらギアクラッシュを起こしてしまった』とのご依頼でした。
本体内部の分解調査結果、プラグインブラシレスモーターの組み込みが正しく行われていない事が動作不良の原因でした。
今回オーバーホール作業と共に駆動系統の再整備に加えプラグインブラシレスモーターの組み換え調整を行いカスタム対応を致しました。
東京マルイ 89式 スタンダード電動ガン カスタム内容
カスタムご希望内容
・プラグインブラシレスモーター組み込み調整
現在の状態
ギアノイズが激しい状態
カスタム製作のポイント
①メカボックス内部オーバーホール作業(分解部品洗浄)
②メカボックスケースに適合する様、ブラシレスモーターのタワーガイドをマルイ純正BT-1000のタワーガイドと組み換え
③劣化しているベベルギアを新品へ交換
④ギアシム調整・ベベルギア位置出し・モーターノイズ調整
⑤ピストンヘッドへAOEアジャスター装着、ピストン位置の最適化【内部負荷低減・立ち上がり動作の改善】
⑥セクターギアと接触するピストンラック2・3番目をカット【ピストンクラッシュ予防】
⑦インナーバレル・チャンバーユニット分解メンテナンス
⑧ブラシレスモーターの外径が大きくグリップ内部に収まらない為グリップエンドを切削加工・組み込み
カスタムに使用したパーツ
■計:2点
・GAW アジャストスペーサー AOE調整用 ¥820
https://repmart.jp/products/ra04071.html
・東京マルイ HC/89式共用ベベルギア ¥1,650
カスタム作業内容
1)本体分解・内部調査
《ロアレシーバー部》
2)メカボックス内部オーバーホール作業(分解部品洗浄)
3)ブラシレスモーターのタワーガイドをマルイ純正BT-1000のタワーガイドと組み換え
《上:89式純正BT-1000モーター 下:ブラシレスモーター》
《モーター全長はブラシレスモーターの方が若干長い》
《ピニオンギアの取り外し》
《タワーガイドを移植》
4)劣化しているベベルギアを新品へ交換
《使用部品:東京マルイ HC/89式共用ベベルギア》
5)ギアシム調整:ギア3点を円滑にドライブ出来る様調整
6)ベベルギア位置出し・モーターノイズ調整
《89式モータータワーガイドとメカボックスはこの様に固定される》
7)ピストンヘッドへAOEアジャスター装着、ピストン位置の最適化
《使用部品:GAW アジャストスペーサー AOE調整用》
《ピストンユニット完成》
8)セクターギアと接触するピストンラック2・3番目をカット【ピストンクラッシュ予防】
《接触する2番目をカット加工、3番目は半分カット》
9)AOE調整後セクターギアピックアップ歯の角度確認【内部負荷低減・立ち上がり動作の改善】
《AOE調整前:ピストンドライブ時負荷が斜めに掛かる状態》
10)再組立て、グリスアップ、接点グリス塗布、オイル注油
11)インナーバレル・チャンバーユニット分解メンテナンス
12)ブラシレスモーターの外径が大きくグリップ内部に収まらない為、グリップエンドを切削加工・組み込み
■最終動作確認、約30mの距離で弾道検査、ホップアップ調整、初速計測チェックの後お客様へご返却となります。
■カスタム後の初速 【弾速測定器:ACETECHにて計測】
・ノンホップ時:94m/s(0.2gBB) 適正ホップ時:92m/s(0.2gBB) サイクル数:17.5発/秒
※約30mの距離で弾道検査、0.2g弾でホップアップ調整済み。
※7.4v リポバッテリーにて動作検査を致しました。
修理・カスタム担当者コメント
今回ご依頼頂きましたのは東京マルイ 89式 スタンダード電動ガンでした。上記12項目の作業を実施しました。メカボックス内部オーバーホール作業後、ブラシレスモーターのタワーガイドをマルイ純正BT-1000のタワーガイドと組み換え、劣化しているベベルギアを新品へ交換、ギアシム調整・ベベルギアの位置出し等各部を再整備致しました。また、ピストン位置の最適化(AOE調整)を行いドライブ時の負荷軽減・立ち上がり動作の改善を図っています。グリスアップ、接点グリス塗布、オイル注油を行い再組み上げを行いインナーバレル・チャンバーユニットにつきましても分解メンテナンス済み、ブラシレスモーターの外径が大きくグリップ内部に収まらない点についてはグリップエンドを切削加工・調整を行い組み込み致しました。
カスタム後の初速は適正ホップ時92m/s(0.2gBB)、セーフ・セミ・3バースト・フルオート発射動作問題御座いません。フルオート時のサイクル数は約18発と非常に速くモーター交換と駆動系統の再整備によりセミオート、3バースト時のレスポンス性能が向上、またメカノイズの発生も御座いません。
この度、オーバーホール再整備に加えブラシレスモーター組み換え調整を致しました。レスポンス性能が上がる為機械式の3バーストメカが効かなくなると思っていましたが、組み換え後の動作検査では3バースト後問題無く停止し非常にキレのある動作に改善しました。ご使用モーターは『トルク型』ではなく一般電動ガン用の『エントリーモデル』の為ブレーキが効かなくなる『オーバーラン現象』の発生も御座いませんでした。89式純正モーターは意図的に3バーストを効かせる為、硬質なブラシスプリングを搭載しオーバーランが発生しない様強制的にブレーキを掛けています。その為、89式電動ガンはレスポンスが悪くフルオート時のサイクル数も非常に遅い特徴が御座います。今回ブラシレスモーターへの組み換えと内部駆動系統の再整備によりセミ・3バースト時のキレが劇的に改善しフルオート時のサイクル数も約18発とスタンダード電動ガン並みに向上しています。
ブラシレスモーターの組み込みにつきましてはご使用になられる機種によりそのまま取付けが出来るケースもあれば、今回の様に加工が必要になるケースも御座います。モーター内部には『温度センサー・バッテリー保護機能を備えた電子基盤』が搭載されており高温に弱い特性も御座いますのでお取り扱いには注意が必要となる商品となります。また、モーターのモデルにより内部駆動系統の見直しも必要となります。上級者向けの為カスタムに不安のある方は専門のショップ様へご依頼する事をお勧め致します。
弊社では国内/海外製電動ガンの修理・メンテナンス・カスタムが可能です。
ご依頼の際にお気軽にお問合せ下さい。