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東京マルイ FN 5-7(ファイブセブン)ガスガン レビュー

東京マルイ FN5-7

東京マルイから発売されているガスブローバックガン FN 5-7(ファイブセブン)についてのレビューです。

モデルとなっているのは、ベルギーの銃器メーカー、FNハースタル(旧ファブリックナショナル社)の開発した自動拳銃「FN Five-seveN」です。

直接のモデルとなっているのは、FN Five-seveNのアメリカ向けの最新モデルである、「Five-seveN USG」とされています。

FN社の代表的な銃というと、米国の発明家、ジョン・M・ブローニング氏が設計した最後の作品とも言われている「FN ブローニング・ハイパワー」や特徴的なマガジン配置により全長に比して多い装弾数を持ったPDWである「FN P-90」、アメリカの特殊作戦軍向けに開発したといわれているアサルトライフル「FN SCAR」、モジュール式を採用しており、P-90と同様に人体工学に基づいたデザインによる特徴的なシルエットを持つ「FN F-2000」、MINIMI軽機関銃といった分隊支援火器、車載可能なブローニングM2重機関銃などが有名です。

FN 5-7はFN社製の銃の中でもP-90のサイドアーム用として開発された自動拳銃です。

名称の「Five-seveN」は使用弾薬が5.7mm弾であること、頭文字のFと末尾文字のNを大文字で表記するのは開発元であるFN社の名前に由来しています。

特徴としては、使用弾薬がP-90と互換性があること、近代オートの代名詞でもあるポリマーフレームを採用していることなどがあります。

余談ですが、東京マルイでは大人の都合なのか商品名では「Five-seveN」という名称を使っておらず、箱には5-7と記載されています。

内容物は、ガスガン本体、マガジン、保護キャップ、クリーニングロッド、BB弾、説明書となっています。

続いて各部についてです。

スライド周辺はポリマー製です。

実銃では、ポリマースライド内部にスチール製のスライドを入れるようにしているんだそうです。

表面をポリマーで覆うことにより連射後にスライドが熱くなりスライドを触れないといった場合や、寒冷地で冷たくなってしまい、皮膚に張り付くといったことを防いでいます。

また、スライド後部には滑り止めのセレーションが切ってあるほか、突起があり、スライド操作がし易いように工夫されています。

スライドストップが引っかかるための切り欠き部分には金属製のインサートがされており、磨耗してスライドストップがかからなくなるといったことが減るような工夫がされています。

フロントサイト、リアサイトともに亜鉛ダイキャスト製の固定式です。

フロント、リアともにホワイトドットが打たれているため、素早い照準動作もし易いです。

アウターバレルは、マルイのガスブローバック史上初のアルミ製アウターバレルになっています。

また、実銃では使用弾薬が5.7mm弾と小さいため、アウターバレル自体も他のガスブローバックガンと比較しても非常に細いです。

リコイルスプリングガイドが存在しないため、5-7ではアウターバレルがリコイルスプリングガイドを兼用しています。

フレームも実銃同様にポリマーフレームです。

フレーム前部にはレイルマウントが装着されているため、各種ライトなどが装備可能です。

セフティ、テイクダウンレバー、スライドストップなどはグレーの樹脂製になっています。

スライドの分解はマガジンを外して、ハンマーをコッキングした状態で行います。

マズル部分を押しながら(バレルを僅かに後退させるイメージです)、テイクダウンレバーをスライドすると、スライドを外すことが出来ます。

スライド式のため、分解した際になくしてしまうといったトラブルが少ないのは便利です。

セフティはトリガーをロックする方式で、左右どちらからでも操作可能なアンビタイプです。

場所の関係で人差し指での操作が多くなるかと思いますが、操作はそれほど硬くなく、かといって不用意に動くことのない絶妙な硬さでした。

グリップは全長の長い弾薬を使用しているためか、前後に長く、逆に左右に対しては薄い印象です。

そのため少し癖があるように感じました。

グリップには滑り止めのチェッカリングがされていますが、これが非常に尖っており素手で持つと結構痛いです。

逆にグローブを付けて撃つという場合にはズレにくく、しっかり握れます。

グリップのマークは一見するとFNハースタルのマークに見えますが、実際には東京マルイから取って「TM」をもじったデザインになっています。

HOPUPについては可変HOPUPを搭載、調整方法はスライドを取り外し、チャンバー下部のダイヤルを調整する方式を取っています。

最近の東京マルイ製の製品の多くは箱出し時点でほぼ調整済みのことが多いため、調整するという機会は減っていますが、あまりやり易いようには感じません。

何よりも分解が必須という点は少し不便です。

マガジンは6mmBB弾を26発装填可能です。

前後に長い実銃のマガジンをよく再現しています。

また、前後に長い分だけガス容量も多く、マガジンの冷えにも比較的強いです。

注意点として、一部の他社製のBB弾を使用すると、連射時にリップ部分からBB弾がこぼれてしまい、ノズルに挟まるといったトラブルがあるようです。

マガジンの交換や、使用するBB弾の変更などで対応可能です。

実射性能は、マルイ製ということもあり、特に言うことは無いといった感じです。

一方で驚かされるのはリコイルでかなり強いリコイルを感じます。

もともと5-7はスライドの後退距離が57mmと長く設定されており、新型のブローバックメカを採用していることもあり、かなり鋭いブローバックです。

一方で鋭く、快調な動作の割に初速が安定しないことが多く、そのためか強いリコイルもあって命中精度に影響が出ています。

ある程度の動作数をこなせば、慣らしも終わり安定してきますが、最初は結構不安定な部分があります。

サバイバルゲームで使用する場合にはまず、慣らし動作させてからがいいかと思います。

全体的な感想としては、元々ポリマー製の銃のため全体的にリアルに仕上がっていると思います。

特徴的なシルエットなため好みが分かれる部分があるかと思いますが、全体的に仕上げはかなり綺麗です。

動作についても箱出しだと初速が安定しない点と、一部のBB弾がこぼれてしまう点を除けば快適で、激しいリコイルもいかにも「それっぽい」感じがするためアリだと思います。

比較対象としてはマルシン工業製のCO2使用のガスガンで同モデルの「Five-seveN」が挙げられますが、マルシン工業製のものはFN社の正式ライセンス取得済みということもあり、各部の刻印などはリアルに仕上がっているほか、CO2使用による非常に鋭いブローバック(マルイ製のものと比較するとかなり強いリコイルです)などリアルな部分が目立ちます。

そのためどちらかと言うとBB弾が出るモデルガンといった印象が強めです。

一方、本体単価が比較的高価なことに加え、動作には専用のCO2ガスタンクを使用することもあり、ランニングコストが高め、非常に燃費が悪いというデメリットがあります。

比較対象にしていますが、正直なところ同じモデルというだけで、全く別ジャンルのガスガンです。

マルシン製のFive-seveNの特徴は、正式ライセンス取得によるリアルな刻印とスライドが壊れるのではないかと思うほど鋭いリコイルですが、燃費が悪く、実射性能も決して良くはありません(初速は安定していますが、HOPシステム周りに少し問題があるようです)

そのためどちらかと言うとモデルガンに近い部分があるかと思います。

それに対してマルイ製はサバイバルゲームで使えるレベルの実射性能に加えて、綺麗な仕上げと、燃費の良さ、ランニングコストの安さがあります。

動作についてもマルシン製のCO2使用に比べると弱めというだけで決して動作が悪いというわけでもなく、従来どおりのパワーソースでありながら、鋭い動作をします。

同じモデルですが、かなり住み分けがきっちりされています。

サバイバルゲームでも使いたい場合や、ファイブセブンが好きで持ってみたいけど、あまり高いのは困るといったユーザーさんには東京マルイ製をオススメします。

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