イスラエルの軍隊で、クラヴマガという軍隊格闘術があります。
元々は狭く入り組んだ現地の住宅地での戦闘時に、近接格闘を想定したものになっており、その成立過程から、実戦を強く意識したつくりになっています。
軍隊格闘術
クラヴマガ、通常の格闘技で禁止されているような技である、金的、目つぶし、裏投げ、緊縛、刃物・銃の使用に至るまで、なにひとつ禁止されていない、というのが一番の特徴です。
むしろ、自分自身の生命身体、もしくは護衛対象の命を守るために、推奨される技であるとすらされています。
クラヴマガは、人間の本来持っている反射神経を技に組み込み、いきなり襲われたときに訓練体得してきた技が、即座に使用できることが最大のメリットです。
その為、実戦投入レベルまで練度を高めるのに、あまり時間がかかりません。
誰でも習得できる世界の中でも、相当に優れた護身術であるといえるでしょう。
又、そのような実用性の高さからネイビーシール、サット、要人警護のプロなどから護身目的の一般人に至るまで、幅広い分野からの賞賛の声があります。
米国軍隊が元々採用していたのは、主にボクシングを取り込んだ軍隊格闘術でした。
しかし、実際の戦闘地域では訓練場のように足場のいい環境では無いし、狭くて入り組んだ市街地で、いきなり襲われた場合に対処が困難です。
素手での戦闘のみを想定した軍隊格闘術は、よい成果を上げることはできませんでした。
そこで、新たに軍隊格闘術の中に組み込まれたのが、イスラエルのクラヴマガというわけです。
日本でのクラヴマガ
クラヴマガは、日本でも体験、習得することが可能です。
クラヴマガジャパンという団体が日本にあり、東京などに気軽に習いに行けるところがあります。
勿論、軍隊格闘術としての殺人を想定したものではなく、護身術としての習得になります。
自衛隊などで対人戦等術を教えていた人や、現地で実際に、クラヴマガの技術を習得したスタッフが、指導してくれます。
習得レベルをわかりやすくするため、クラヴマガジャパンはベルトシステムを採用しているようです。
ベルトシステムは、ワールドライセンスとして認可されていて、保持していれば、自分がクラヴマガの技術を持っていることの証明になります。
文:fadecl