ESS製品のレンズコーティング
ESSの基本レンズ素材
ESSサングラスに使用されるレンズ素材は多くの種類がありますが、最も一般的なのはガラスとポリカーボネートです。
ガラスはとても堅い素材で傷に強いのですが、脆いため、衝撃で簡単に粉々になってしまいます。
そのため、ガラスは一般用のメガネに使用されますが、ESS製品のようなシューティンググラスやミリタリーサングラス、ゴーグルのレンズ素材には適していません。
それとは対象的にポリカーボネートは柔らかく傷には弱いものの、耐衝撃性能に優れたレンズ素材です。
幸い、ポリカーボネートレンズの外側に保護コーティングを施し、銃弾に対する耐衛撃性を維持しつつ、耐傷性を高めることが可能です。このため、ポリカーポネートはメガネ用に設計されたレンズの中でもっとも耐衛撃性が高く一般的に使用されるレンズ素材となっています。
ESSレンズのコーティング
ESSのポリカーボネートレンズがあらゆる現場で機能するよう、レンズ表面にコーティングを施し、最大の問題点である傷と曇りに備える必要があります。
耐傷ハードコーティングはポリシロキサンをベースとしたコーティングで、擦り傷を防止します。
通常、ESSの防曇コーティングには、外気水分の凝固を防ぐ親水性ポリマーを使用しています。
これら両コーティングは液体ベースで、適用後に永久的な透明コーティングとなります。
ESS シングル・ディップコート・レンズ
ESSのシングル・ディップコート・レンズはシングルレンズを耐傷性50%防曇性のソリューションに浸し、レンズ両面を均等にコーティングしています。
長所としてはシングルレンズは最高レベルのクリアな視界を提供しており、製造面では簡単かつ、最も安価なレンズコーティングです。
短所は耐傷と訪曇の両コーティングを混合することでレンズ両面にある程度両方の効果は出るものの、最終的には妥協したもので、防曇性と耐傷性の効果は半分程度となります。
製品例
≫ ESS アドバンサー-V12、ESS FlyBy、ESS CDI、CDI Max、ESS ICE3、ICE3 NARO
ESS ディアルサーマル・レンズ
ESSのディアルサーマル・レンズは薄くて桑らかい防雲性レンズをシングルディップコートレンズの内側に密着させ、レンズ閥に空気の断熱バリアを作り出しています。
長所としてサーマルレンズは、特に寒冷地において防曇性に優れており、一段と高い保護をもたらします。
短所はデュアルサーマル・レンズは高価で断熱層が視界に影響し、AHSI Z87.1のオプティカル規格をパスしない可能性があります。
レンズ間に光反射が見られる場含があり、密閉されたレンズの中に水分が入った場合は交換するしかありません。レンズ内側は柔らかく、傷に弱いのも難点です。
※現在ESSは、下記のシングルフロートコートレンズに切り替わり、サーマルレンズは廃盤となりました。
ESS シングル・フローコート・レンズ
ESSのシングル・フローコート・レンズは現在可能なコーティング技術の中で最も高度で、シングルレンズの外側に耐傷性100%のハードコートを、内側に防曇性100%のコーティングを施しています。
長所として、ESSのシングルレンズは最高レベルのクリアな視界を提供し、レンズの外側(傷が発生するのはこちら側)には最高クラスの耐傷性、そしてレンズの内側(曇りが発生するのはこちら側)には最高の防曇性、という「両方に最高の効果」をもたらしています。
短所は製造工程が複雑で難しく製品が高価になることと、レンズ内側は不適切な取り扱いをすると傷がつきやすいことです。
製品例
≫ ESS クロスボウサングラス、ESS ターボファン ゴーグル、ESS プロファイルゴーグル、ESS ストライカーゴーグル、ESS タクティカルゴーグル