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戦場のスペシャリスト「歩兵」の最新装備事情

時代が新しくなることで戦争の形も徐々に変わり、戦場では人間に代わるコンピューターやロボットといった技術の活用が進んでいます。

しかし、非対称戦争と呼ばれるゲリラ戦を中心とした戦争が今も数多く、戦場の第一線で臨機応変に対応できる歩兵の存在はまだまだ重要と言えるでしょう。

ここでは、そんな歩兵にまつわる最新装備やテクノロジーについてご紹介します。

歩兵武器の象徴、新型アサルトライフルとは

 米軍ではアサルトライフルのM16を導入以来、分隊支援火器(分隊を火力支援するための機関銃。携行が容易でM16などの小銃よりも火力が高く、1個歩兵分隊に1~2丁配備される)として、ミニミ軽機関銃を使用してきました。

この機関銃は軽量で機動性が高いのが特徴の火力支援武器ですが、その重さはM16と比べて3倍以上あるのが難点でした。

そのため、携行者の負担が大きく、戦場では真っ先に敵から狙われるという危険性も抱えています。

 こうした流れを受けて開発された新型アサルトライフルM27IARは、通常の分隊支援火器よりも射撃精度と機動性を向上させ、分隊の誰もが装備できる小銃型の支援火器としてアメリカ海兵隊で採用されました。

実際に使用する兵士からは、M27の1発は、これまでの機関銃の3、4発分に匹敵すると言われ、射撃量(火力)よりも射撃の正確さが重要であるという考えにシフトすることになったのです。

射撃精度と攻撃力。2つを叶える新しい弾薬

 現在、米軍で使われるライフルの弾薬には、小口径高初速、高精度の5.56mm小銃弾が採用されています。

この小銃弾は人体に対して殺傷ではなく、重傷を負わせることに特化しており、敵は自軍の戦死者より負傷兵の救護に人手が割かれるとの考えから重宝されてきました。

しかし、近年では高性能化したボディアーマーなどが登場しており(後述参照)、5.56mm弾では有効なダメージを与えることができなくなったのです。

5.56mm弾よりも威力が高い弾薬となると、使用できるのは7.62mm弾になるのですが、これでは逆に弾が重くなり扱いづらいという難点がありました。

そこで、2つの種類の特徴を併せ持つ新しい弾薬として6.8mm弾が開発され、次期の主要弾薬になることが期待されたのですが製造コストなどがネックとなり、各国で採用が見送られているというのが現状のようです。

軍事の世界でも常に低コスト高効率が求められており、弾薬ひとつとっても様々な試行錯誤が続いています。

歩兵の命を守るボディアーマーのこれから

 前述の通り、昨今の戦争ではゲリラ戦が増加しているため、銃弾や爆発物の破片から身を守るボディアーマーは欠かせないものとなりました。

ボディアーマーは高性能のセラミックプレートを使用しており、小銃程度の銃弾であれば高い確率で防御ができるほど能力が向上しているようです。

一方で、防御力を追求したボディアーマーは重量が増加しており、兵士の疲労などに大きな影響を与えることが問題になっています。

防御力と機動性の両立は難しい問題でもあるようですが、兵士たちの命を守るためにもさらに進化を続けてほしいものです。

戦場のインターネット化

 戦場にインターネットを取り入れることも、アメリカをはじめとした先進諸国では広がりをみせています。

インターネットを取り入れることによって情報の共有化もリアルタイムで行えるようになり、効率的に戦力を必要な場所へ送り込むことができるようになりました。

これは、歩兵のヘルメットに装着できるPDA(情報端末)を導入することで可能となっており、兵士個人がそれぞれ情報の発信を担うことで膨大な情報が集積され、細かい戦況も把握できるようになったためです。

インターネット化された軍隊は、そうでない軍隊の数倍も効率性が高いと言われているため、今後さらに技術の開発が進むことは間違いないでしょう。

歩兵の新しいパートナー「ドローン」

 民間にも普及しているドローンは元々軍事の世界で開発が進んでおり、軍隊では様々な用途で利用されています。

なかでも、短距離偵察を目的とした米軍の手投げドローンはバックパックに入れられる大きさなので、小隊で活動時の歩兵にとっては便利な情報収集の手段になっているのです。

 他にも、戦闘中に迫撃砲の弾道をドローンによって観察するといったようなことも実践的に行われるようになってきていますが、こうしたドローンはまだまだ脆弱性があり、攻撃にも対応できません。

しかし、手軽に上空を飛ばせる無人機の需要は今後も増えることから、高性能のドローンが戦場を飛び交う日が来るのはそう遠くはないのかもしれません。

おわりに

 戦場といえばいつの時代も歩兵にスポットライトが当たります。

時代が進歩することで歩兵の装備も機能が向上し、見た目にも様変わりしてきました。

ベトナム戦争といった過去の戦争と、現代の戦争における歩兵の姿を対比させれば、いかに技術が発展してきたか分かるでしょう。

今後も装備のハイテク化は進むので、ミリタリー通であればその動向は必ずチェックしておきたいところです。

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