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ガトリング史上、最大の火力のアヴェンジャー

2015年2月28日 いつきワークス ミリタリー雑学

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対人兵器として多く使われたガトリング砲は連射力、火力ともにすさまじい武器で、現在は、武装ヘリに装着するなど、空中からの攻撃に使用される事が多くなりました。

そんなガトリング砲の中でも、最強と言われるガトリングガンが、GAU-8、通称アヴェンジャー。

初期のガトリングとアヴェンジャー

初期のガドリングといえば19世紀の頃に開発された、大きな車輪の付いたタイプで、人力でクランクを回転させ、連続で給弾、装填し、発射に至るサイクルを繰り返す構造になっており、南北戦争時においては、毎分200発の弾丸を放つ高火力さが驚異的とされていました。

By: Cliff

初期のガトリング砲はとても重くて、車輪があっても1人で動かすのは困難、また、人力で回転させるので、上手く回転させないとすぐに弾詰まりを起こしてしまいました。

しかも、上手く回転させ発射できても、回転させすぎると熱がこもり、部品が破損してしまったといいます。

高回転はダメ、長時間も駄目と言われても、敵が目の前に迫っている状況では、とにかく回すしかありませんから、このデメリットは致命的だった事でしょう。

19世紀後期には電動モーターで回転するタイプも登場しますが、当時の技術ではモーターやバッテリーの信頼性は薄く、重量がさらに増すため、現実的ではなかったといいます。

銃本体の総重量は、アヴェンジャーも当時と似たようなもので(システム全体を含めればもっと重いですが)、動力も電気モーターに頼っているという意味では同じです。

大きく違うのは、やはり火力と射程で、航空機に搭載されること前提ですから、歩兵用の当時と比べるのは無理がありますが、同種の銃としては全く次元が違います。

アヴェンジャーのスペック

アヴェンジャーの発射速度は毎分3900発、初期のガトリングと比べると20倍近い弾を発射可能で、しかも弾は30mmで、銃口初速は1,067m/sと超高速。

加えて、有効射程距離は1220メートルといわれており、アメリカ軍が所有する航空機用のガトリング砲としては最大級の火力を誇っています。

アヴェンジャーが就役したのは1977年、現在は生産されておらず、開発したゼネラル・エレクトリックに代わり、現在は別の会社が保守整備しているのみに止まっています。

どのくらい破壊力があるのか

アヴェンジャーは、人に対しては高火力すぎてオーバーキル状態、あまりに効率が悪すぎるため、対人兵器としての利用には不向きです。

では何を破壊する兵器かというと、ターゲットは戦車です。

戦車を破壊する航空機の兵器といえば、ミサイル系が一般的ですが、アヴェンジャーはこれら戦車を破壊できるガトリング砲なのです。

普通、戦車の弱点はキャタピラ部か、底面といわれていますが、アヴェンジャーで攻撃する場合は、正面上空から射撃でも蜂の巣状態に。

小規模な基地であれば、施設丸ごと破壊する事も可能なほどの火力を秘めています。

重量や反動の問題で適切ではありませんが、仮にアヴェンジャーをハンヴィー(軍用自動車)に備え付けられたとした場合、戦車師団をなぎ払う事が出来る、驚愕の車両が誕生してしまう事でしょう!

時代と逆行するコンセプトかもしれませんが、軽量でなるべく反動を抑えられたアヴェンジャーが存在したら、陸上兵器のあり方は全然違ったと思います。

アヴェンジャーの反動

アヴェンジャーを語る上で、よく登場する都市伝説があります。

それは、このガドリング砲の反動があまりに強すぎるため、航空機の推進力に影響を与えすぎ、アヴェンジャーを撃ち続けた場合は、失速して機体が墜落してしまうというもの。

他にも、後ろに射撃すれば、航空機の飛行速度が飛躍的に上がるとか、真正面に撃ちつづければ、機体がバック方向に飛行出来る等という話まであります。

これらは勿論すべて嘘で、アヴェンジャーの反動によって機体制御出来なくなる、などという事はありませんが、要は米兵にとってもアヴェンジャーの反動には驚かされたという事のようです。

物理的にアヴェンジャーの反動は45kn、アヴェンジャーを搭載しているサンダーボルトのエンジン出力は両翼で80knであり、片方では40knしかありません。

つまり、アヴェンジャーの発射反動は、エンジン1基よりは強いという事なので、正面に撃ったら航空機がバックするという事はありえなくても、わずかにですが速度が低下する恐れはあると言えます。

航空機のエンジン1基に相当する反動という事は、たとえどんなにアヴェンジャーを軽量に出来ても、人が持つ事は不可能です。

アヴェンジャーにまつわる疑問

「重量が重過ぎる」「反動が大きすぎる」

これらを克服するくらいなら、別の兵器を使った方が簡単というのが正直なところのようです。

歩兵が戦車を破壊するのに、アヴェンジャーのような大型の武器を持つようにするより、RPGのような対戦車ロケットを使う方が、遥かに軽やかでコストも安く扱えます。

航空機の装備にいたっても、空対地ミサイルを利用したほうが遥かに楽、そもそもアヴェンジャーを搭載している地上攻撃機「サンダーボルト」のメイン兵装はマーベリックという空対地ミサイルです。

正直、マーベリックの射程は27キロで命中率は非常に高いですから、あえて近寄ってガトリングで破壊する必要はありません。

近寄れば対空ミサイルで迎撃される可能性もあるので、アヴェンジャーの存在はサブウエポンであり、ミサイルを切らしてしまったり、意図せず近寄ってしまった時に使用する武器と言えます。

アヴェンジャーの後継機とは

戦闘機において、固定武装の機関砲は必須の存在であり、GAU-12などの後継機も開発されています。

こちらは使用する砲弾が、Nato規格の25mm砲弾に変更されていたり、反動を極力おさえるように設計されており、アヴェンジャーと比べると火力は控えめ

その代わりに非常に扱いやすく軽量であるため、装甲戦闘車両への搭載も可能なモデルとなっています。

また、アヴェンジャーと同じような目的で開発されたGAU-22も存在しますが、こちらも発射速度を低減したり、砲身を減らすなどして軽量化が計られており、単純な火力としてはアヴェンジャーの方が上です。

逆に言うと、アヴェンジャーは火力には問題なかったが、重量や反動は無視できないレベルでのデメリットであったという事になります。

しかしガトリング史上、最大の火力を誇る武器という意味では、ミリタリーマニアにとっては見逃せない存在で、アヴェンジャー(GAU-8)を一度は見てみたいと夢見ている方も多いでしょう。

一体どれだけの轟音と反動とともに、弾を発射するのか、是非体感してみたいものです。

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