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攻撃ヘリコプター、アパッチ

アパッチといえば、攻撃ヘリコプターの中でもハインドと並んで有名な機体で、現在も活躍している兵器のひとつです。

この機体の性能や開発経緯などを、攻撃ヘリ自体の魅力もふまえながらご紹介したいと思います

攻撃ヘリコプターとは何か

攻撃ヘリコプターといえば、戦闘用に設計されたヘリコプターで、一方、輸送ヘリコプターに武装を追加した機体は、武装ヘリコプターと呼ばれます。

攻撃ヘリコプターの主な装備は、機関砲やロケット弾、対戦車ミサイルなどで、主に対地攻撃兵器を装備している場合が殆どです。

戦闘機と違ってホバリングしながら敵を殲滅できるため、制圧力が高く、地上兵器ではほぼ太刀打ちすることのできない空のハンターです。

アパッチ以前の攻撃ヘリコプター

世界初の攻撃ヘリコプターといわれているのがコブラで、現在アメリカ軍ではアパッチに取って代わられたものの今だ現役で運用されており、最も有名な攻撃ヘリコプターの一つといって良いでしょう。

コブラ誕生以前は、ガンシップ系と呼ばれる通常のヘリコプターに武装を施した機体がとても活躍していましたが、その生存率の低さや巡航速度の低さが問題となっていました。

コブラは1967年の登場以降しばらくの間、主力攻撃ヘリコプターとして活躍し20mm機関砲やTOW(対戦車ミサイル)を搭載して、ベトナム戦争や湾岸戦争で猛威を振るいました。

アパッチの登場とその背景

コブラの活躍により、さらなる後継機種の開発を押しすすめた末、誕生したのが、AH-64(通称アパッチ)です。

アパッチの開発が急がれたのは旧ソビエトをはじめとした各国が、戦車の増強を勧めており、その脅威に対抗しようと考えたためだと言われています。
(基本的に、地上兵器の花形とも言える戦車は、その主砲射角や機動性能から攻撃ヘリコプターにはめっぽう弱いとされています。対空ミサイルを装備している戦車もありますが、それでは万全の対策とは言えない。)

アパッチ以外にもシャイアンという攻撃ヘリコプターの開発計画がありましたが、コストの高さが問題になります。
シャイアンは、まず機体を開発しその後、兵装や火器管制装置の開発に進むという二段計画で進められていました。

開発にはボーイング、ロッキード、ベル、ヒューズの各社が参加、試作段階でベルとヒューズが残り、最終的にヒューズの攻撃ヘリが採用されました。
(ヒューズという会社名だけ聞くと、ピンと来ないでしょうが、この会社は「地球上の半分の富を持つ男」と言われ、映画化もされたハワードヒューズが立ち上げた会社のひとつです。)

一方、兵装や火器管制装置は、ヘルファイア(アメリカ軍の対戦車ミサイル)に合わせて開発され、ノースロップ社とマーティン・マリエッタ社が争った結果、マーティン・マリエッタ社のが採用されました。

こうして生まれたアパッチの量産型第一号は、1984年にアメリカ陸軍に導入され、以降21世紀に入ってからも、ずっと量産し続けられています。

アパッチの基本構造

メインローターの素材はステンレススチールなどを多用し、4枚構造、テールローターも同じく4枚構造で、騒音軽減のために交差角60度でX字に重ねられているのが特徴で、このローター部分は本機を輸送機でも運べるように取り外しが出来るように設計されています。

装甲は乗員を守るように操縦席周辺は設計され、被弾したときは2名が同時に負傷しないように、座席間に透明なシールドが配置されています。

また、墜落時の生存率を上げるべく、座席にも装甲がとりつけられ、着陸脚や胴体下、機関砲は衝撃を吸収するように設計されています。

エンジンまわりに関しても、アルミ合金の装甲版がとりつけられており、対弾性が高く、燃料タンクは自己漏洩防止式が採用されるといった徹底ぶりです。

メインローターは23mm砲弾が直撃しても最低30分は運行でき、アサルトライフルで撃った程度では、全く傷がつきません。

ちなみにエンジン排気口には、排気口周辺の温度を下げる赤外線サブプレッサーが搭載されており、赤外線誘導式の対空ミサイルがロックしにくいように設計されています。

アパッチの武装について

固定武装は、30mmチェーンガンを1門搭載。搭載弾数は最大1200発で、最大射程距離は3000mに及び、この武装だけでも敵にとってはかなりの脅威で制圧力は高いです。

ミサイルやロケット類は、ヘルファイアのみなら16発搭載可能、発射後にロックオンも可能で、母機以外からのレーザー照射でも誘導ができます。

またハイドラ70ロケット弾だけなら76発搭載可能で一気に地上を焼き尽くすことができます。
(ちなみにハイドラロケット弾の派生でるダガー(誘導装置付ロケット弾)はヘルファイアとの互換性を重視しており、混載運用が可能です。)

追加装備に空対空ミサイルが装備可能で、スティンガーやサイドワインダーを装備可能です。

空飛ぶ戦車

ここまで説明したように、重装甲で重装備なことから、空飛ぶ戦車とも呼ばれています。

地上から戦車、空からアパッチを進軍させれば、防御するには相当な装備が必要と考えられます。

これは最もシンプルな制圧攻撃スタイルの1つで、第三世界などでは特に多く利用されている作戦です。

アパッチの派生型とは

AH-64が機体型番なら、その後ろにAやBなど、アルファベットをふって派生型を分けています。

AH-64A

Aは初期型。特に目立った改造もされていない型です。

AH-64B

BはAの改造型。計画では新型ローラーやGPSの採用などが考えられていましたが頓挫します。

AH-64C

Bの中止をうけ、開発された派生型の内、低価格モデル(ミリ波レーダーを排除)として作られたのがC。後にこの型番は無くなりました。

AH-64D

Dが最も派生型で有名な機体で、通称アパッチ・ロングボウと言われ、グラスコックピット化、エンジンの性能アップ、電子装備の性能アップ、高性能ミリ波レーダーの取り付けられています。

さらに高性能ミリ波レーダーのおかげで複数のロックオン、目標の危険度評価、ヘルファイア発射後に自機離脱などが可能となり、火力や生存性能を大幅にアップさせています。

AH-64E

通称、アパッチガーディアン

Dをさらに進化させた最新型で、2012年に採用されています。

現状で最強のアパッチであり、少しずつ増えている状況です。

AH64F

内容は定かではないですが、現在構想中といわれる最新の派生型。

アパッチガーディアンはまだ新しい派生型なので、やはり最も有名なのはアパッチロングボウ。ローター上の円形レドームが特徴的なので、概観を見ればすぐに判別できます。

アパッチが登場する映画やTVゲームなど

その有名さゆえに全ての登場作品をあげるのは無理ですが、戦争を体感するオンラインゲームとして有名な、コール オブ デューティシリーズやバトルフィールドシリーズにはこぞって登場しており、メダルオブオナーやエースコンバットなどのシリーズでも多く登場しています。

映画の場合は、機体名そのまま「アパッチ」という映画に登場、インデペンデンスデイや宇宙戦争にもアパッチの機体を見ることができます。

アメリカの攻撃ヘリコプターといえばアパッチといっても過言ではないくらい登場します。
(対をなすように多く登場するヘリコプターがハインドですが、こちらははロシア製です)

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