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銃器の移り変わり – サブマシンガンからPDWへ

2015年6月4日 スッパマン- 銃のはなし

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サブマシンガン(短機関銃)

サブマシンガンといえば、拳銃弾をフルオートで発射できる軽火器として、映画やドラマなどでもUZIやMAC10などが大活躍しています。

サブマシンガンの歴史は意外と古く、第一次世界大戦での狭い塹壕(ざんごう、兵士が身を守るための溝など)の中での接近戦のためにドイツ軍がMP18を開発したのが最初と言われています。

主力銃器の移り変わり

それまでの塹壕での接近戦と言えば、着剣した小銃での白兵戦というのが普通だったため、MP18を装備したドイツ軍突撃隊は連合軍に対し、その威力を遺憾なく発揮しました。

そのため、第一次大戦後各国はサブマシンガンの研究開発と大量生産を行い、第二次世界大戦の際には長尺のライフルなどが装備できない戦車兵や空挺部隊(パラシュートなどで降下する部隊)、また飛行機乗りなどに重宝され、また市街戦などでも活躍することとなったのです。

従来の小銃のように命中精度を競うという考え方から、弾幕を張るという使用方法がクローズアップされるようになり、このことは兵士の訓練期間を短縮できるというメリットもありました。

しかし同時に、サブマシンガンの欠点、つまりは拳銃弾を使用するがゆえの有効射程の短さ、貫通力のなさ、命中精度の低さが露呈します。

さらに、戦争形態の変化に伴い、これらサブマシンガンの持つ弱点とは対照的な特徴(威力、命中精度、有効射程さらに連射機能)を持つアサルトライフル(突撃銃)を同じドイツ軍が開発したため、サブマシンガンは主力兵器としてはそれほど重要視されなくなってしまったのです。

サブマシンガンの再興

しかしながら、大戦後の世界情勢の変化により、再びサブマシンガンが注目されることとなりました。

戦争においては、従来の主力戦場での戦いと同等に局地戦、後方兵站(へいたん、軍の補給から管理等の幅広い軍事業務)への攻撃などの場合において前線兵士のみならず、後方支援部隊員の兵器使用を想定した最適火器の必要性を感じた軍部、またテロ対策や凶悪犯罪に対する特殊部隊や、警察などからの支持を集めることとなり、新たに多数のサブマシンガンが各国で開発されることとなったのです。

中でもマシンピストルと呼ばれるドイツのMP5は、1977年のルフトハンザ機ハイジャック事件、1980年の英国イラン大使館占拠事件でそれぞれドイツ特殊部隊GSG-9、英国特殊部隊SASが使用して見事な成果を上げ、特殊部隊用の近接戦制圧火器というイメージとともに、高い評価を受けるようになりました。

ちなみに、このMP5は我が国の警察特殊部隊SATや海上保安庁特殊部隊SST、海上自衛隊特別警備隊SBUなどでも採用しています。

サブマシンガンからPDWへ

近年、防弾チョッキの普及と高性能化に伴い、威力の小さい拳銃弾を使うサブマシンガンでは十分な対処ができないケースも出てきました。

MP5などのサブマシンガンは、既に近接戦のための特殊部隊標準装備となっていましたが、9mmのピストル弾では威力が足りず、有効射程も短いため、高性能の防弾チョッキを着用した敵に十分な打撃を与えられないケースが問題視されるようになったのです。

そのため、より厳しい状況下でも頼りになる武器として、小型かつ軽量、更に圧倒的火力を持ち、取扱いが簡便で片手で扱えるサイズ・形状と、片手撃ちでも発射反動を制御でき、更には装弾数が大きい武器が求められるようになりました。

そこで1980年代の半ば頃からPDW(個人防御兵器、PERSONAL DEFENCE WEAPONの略) という、サブマシンガンのコンパクトさと、アサルトライフルの威力を組み合わせた、新カテゴリーの火器の開発が進められるようになったのです。

PDW(個人防御兵器)開発への道のり

想定する弾丸の威力としては、米陸軍文書を例にとると、拳銃弾では貫通不可能のレベルIIIA防弾チョッキを貫通する能力であり、各国、各社がPDWの開発に力を入れています。

その中でも、米国ケープカナベラルにある、ナイツアーマメント社が実行した新型PDWの製作過程は非常に斬新なものです。

ナイツアーマメント社では、新型PDWを設計するにあたり、5.5mm弾を使用するM4アサルトライフルの威力を想定し、必要な性能を得るために新型銃専用の6×35mm弾を開発しました。

これにより銃身を短くするとともに口径を大きくし、飛んでいく銃弾自体の重量を4.2gに設定して、300メートルの距離でレベルIIIA防弾チョッキを見事貫通する性能を得るとともに、サブマシンガンのようなコンパクトさを実現したのです。

ナイツアーマメント社はまず、新型PDWに求められる性能を実現するため、第一に求められる弾の性能を考え、使用する弾はどれくらいの大きさでどれくらいの銃口初速が必要か、そこから弾を発射するのに必要な火薬の量はどのくらいかを計算し、製造前に銃全体の要素を全てコンピューターで計算しました。

つまり、必要とされる弾の威力から薬莢と弾丸の性能を最適化し、しかる後に銃そのものの性能を最適化するよう設計したのです。

ちなみに、この設計方法は以後の開発においても様々な技術革新を生み出すことになりました。

こうして開発された新型PDWは、短くて軽い、なお且つアサルトライフル並みの威力を持っているのにサイズはサブマシンガン並みという、現場の警官や特殊部隊員が要望する条件を見事にクリアしたのです。

更にこの新型PDWは、前述の設計方法の成果として、発射用の火薬が銃身の中で燃え尽きるように計算されたので、既存の銃器ように銃弾の発射とともに銃口から大きな閃光が矢のように伸びることがなく、また耳をつんざくような発射音が極力低減されることにより、市街地での使用で付近住民に与える不安を軽減したり、隠密行動を必要とする特殊任務においても、非常に有効な特徴を備えることとなりました。

勿論、それでいてアサルトライフルと同等のパワーがあり、銃自体のコントロールがし易いため、フルオートでも十分な威力と20cmの円内に全弾着弾させる命中力があるという、非常に優れた性能を持っています。

このようにして開発された新型PDW SR635は、銃身が20cm(25cmタイプもある)で重さは約2kg弱、銃床を折りたたむと全長は45cmとコンパクトなので、上着の下に隠すことも、狭い場所への出入りも簡単な上、銃床をたたむと肩幅より短く狭い場所でも簡単に向きを変えられ、無理なく正確な構えができるものとなっています。

また、このSR635は設計の段階からM4アサルトライフルから簡単に乗り換えられるよう考えられているため、発射のメカニズムとグリップはM4と同じにして、全てを縮小した全体像となっています。

この例のように、ユーザーの要望を十分に取り入れて非常に高い性能を誇るPDWですが、専用の弾薬を使用する、というあたりがやはり普及へのネックとなっているようで、既存のアサルトライフルを短くする、サブマシンガンの銃弾を強力なタイプにする、といった別の動きもあるようです。

しかし、9.11テロ以降、軍、特殊部隊、武装警察などへの採用が進んでおり、少しづつ銃器は移り変わっています。

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